メタのAR/VR部門、1兆円を超える損失──今後数年は積極投資

メタ・プラットフォームズ(Meta Platforms、旧フェイスブック)で、AR(拡張現実)とVR(バーチャルリアリティ)を推進するFacebook Reality Labs(FRL)部門は2021年、102億ドル(約1兆1700億円)の損失となった。同社が2日発表した第4四半期(10−12月期)決算で明らかになった。

メタは第3四半期、これまで非公表だったFRLの業績を公表すると発表した。同社はFRLを次世代オンライン・ソーシャル・エクスペリエンスの鍵を握る部門と考えている。

FRLの2021年の売上高は23億ドル。フェイスブック、インスタグラム、WhatsAppといった同社アプリの売上高約1160億ドルのごく一部に過ぎない。第4四半期、FRLは売上高8億7700万ドル、33億ドルの損失。第3四半期は売上高5億5800万ドル、26億ドルの損失だった。

メタは以前、FRLの2021年の損失を約100億ドルと見積り、今後数年間は投資を続けると述べている。

株価は一時20%超の下落

FactSetによると、メタの第4四半期の1株利益は3.67ドル、アナリスト予想の3.85ドルを下回った。一方、売上高は337億ドル、アナリスト予想の334億ドルをわずかに上回った。2022年第1四半期(1−3月期)の売上高予想もアナリスト予想の302億ドルに対し、270億ドル〜290億ドルとなった。

メタ社の株価は、この発表を受けて2日の時間外取引で一時20%を超えて下落した。

アナリストとの決算説明会で、マーク・ザッカーバーグCEOは、年内にハイエンドのVRヘッドセットを発表すると述べた。同社初のARメガネ「ナザレ(Nazare)」の開発も続けていると語った。

また同社は2022年、FRLの損失は「相応に増加する」と予想していると述べた。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Shutterstock
|原文:Meta Reports Loss of $10.2B on Augmented/Virtual Reality Operations in 2021