「WGMI」と残し、JPモルガンのブロックチェーン責任者が退職

JPモルガン・チェースで暗号資産事業を牽引してきた幹部のひとり、クリスティン・モイ(Christine Moy)氏が同行を去る。

22日、リンクトイン(LinkedIn)への投稿でJPモルガンでの経歴に触れたモイ氏は、次のキャリアには触れなかったが、投稿の最後を「#wgmi」で締めくくった。

wgmi、wagmi:「We’re gonna make it」の略語。「いける」「皆、成功する」などの意味があり、強気相場のときによく使われる。

「私の次の世界をつくる冒険に、ご期待ください」と同氏は記した。「次に何が待っているのか、皆さんにお知らせできることを楽しみにしています!」。

モイ氏は、JPモルガンのマネージング・ディレクターで、決済プラットフォーム「Liink(リンク)」のグローバル責任者を務め、約20年にわたり同行に勤務していた。

男性が多くを占める暗号資産業界におけるパイオニア的な女性のひとりで、直近では、JPモルガンの暗号資産・メタバースの責任者として、仮想空間「ディセントラランド(Decentraland)」でのラウンジ開設を進めた。

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またコインベース(Coinbase)やジェミニ(Gemini)などの暗号資産関連企業との取引を早くから提唱、さらに銀行業界初と言われるNFTも発行した。

昨年、オンライン開催された日本最大級のブロックチェーンカンファレンス「btokyo ONLINE 2021」にも登壇した。

関係者によると、モイ氏は暗号資産関連企業と機関投資家の双方からトップのポジションをオファーされているという。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:JPモルガンのイベントに登壇したクリスティン・モイ氏(左端:JPMorgan)
|原文:‘WGMI’: JPMorgan’s Blockchain Chief Leaves for Unspecified New Opportunity