ビットコイン、510万円超えれば強気トレンドに転換か【bitbankレポート】

ビットコイン(BTC)相場は、昨年11月から始まった下落トレンドをなかなか抜け出せない状況が続いている。2月の月足は久々にプラスを記録したが、まだまだ上値が重く相場の盛り上がりに欠ける展開が継続している。

3月9日は9%超の上昇を記録。510万円付近が上値抵抗となっており、突破できれば強気トレンドへの転換も期待できる。

ロシアとウクライナの戦争を発端に、株式や商品などあらゆる市場が影響を受けているが、今回はテクニカルの観点からビットコイン相場を見ていく。

月足で見るビットコインの値動き

月足は2月に3ヶ月振りとなる陽線を記録した。12%の上昇となったが、3ヶ月移動平均線(3EMA)を上回ることができなかった。2月は1月の安値を切り上げる形になったのは、相場が持ち直しつつあるシグナルだ。しかし、3月に入っても上値が重い展開は継続し、一時、10%程度下落していた。

ビットコインは1月には376万円まで下落し、11月の高値779万円から50%程度下落している。ここ近年のビットコインの下落トレンドは、50%下落した付近から底堅く推移する傾向があり、すでに十分な価格調整が行われたことを示している。

(出所: BTC/JPY月足 Bitbank.cc より作成)

週足で見るビットコインの値動き

週足は先週、1.2%上昇した陽線を記録しているが長い上髭を付けている。2週間前の安値395万円から先週は一時523万円まで約30%上昇した。買いが入り1月からのレンジスタンスを抜けるかと思われたが、上方ブレイクに失敗し逆に強い売りに押され週足の上昇幅を縮小させた。

週足は約2ヶ月間の平均である8週移動平均線(8EMA)を11月4週目から超えることができずに推移している。オシレーターのMACDも下落が続き、弱気のモメンタムを維持している。MACDの下落の角度は落ちて来ているが、相場のトレンドを反転するシグナルには至っていない。週足では、1月の安値をここ数週間切り上げていることは強気のポイントか。

MACD:通称マックディー。移動平均の発展版で、更に売買シグナルにおいて精度を高くした、トレンド分析の中でも人気のある指標の一つ。「移動平均収束拡散」または「移動平均収束乖離」などとも呼ばれています。トレンド形成時に威力を発揮するため、逆にボックス相場に弱いのが特徴。(マネックス証券、はじめてのテクニカル分析より)

(出所: BTC/JPY 週足 Bitbank.cc より作成)

日足で見るビットコインの値動き

日足はアセンディング・トライアングルというチャートパターンを形成している途中だ。上値抵抗が510万円付近にあり、このラインを抜けることに苦労している。一方、1月24日に記録した376万円以降、相場は安値を切り上げている。このまま底堅い値動きが続けば、強気のチャートパターンであるアセンディング・トライアングルが進行することになる。

ビットコインは2ヶ月近くレンジで推移していることからトレンドフォロー系のオシレーター・インジケーター(MACD)が上手く機能していない。MACDは2月8日と3月2日にプラス域を回復し、強い買いシグナルを出している。しかしいずれも価格は上値抵抗を突破することができず、価格は下落し、MACDも再度マイナス域に逆戻りしている。

トレンドの強さやボラティリティの大きさを示すADXは、下落傾向が続いている。ADXが低位で推移している状態は、相場に大きな方向感がなくレンジで推移していることを示している。相場がレンジで推移していることからMACDのようなトレンドフォロー系インジケーターが機能しない要因になっている。

(出所: BTC/JPY 日足 Bitbank.cc より作成)

まとめ

月足や週足では重要な移動平均線を超えることができず、弱気トレンドの継続を表している。長期足はまだ上向いておらず苦しい相場展開を示している。日足では、短期相場がレンジで推移していることを示しており、レンジを抜けるまでトレンドをフォローするトレードは機能しづらいと予想される。

値動きも小幅に落ち着いており、上値抵抗をブレイクするまで様子見も必要だろう。上値抵抗を上方にブレイクできれば強気トレンドが発生する可能性がある。


真田雅幸:ビットバンク(bitbank)マーケット・アナリスト──カリフォルニア州立大学で経済学を専攻し社会のお金の流れについて興味を持つ。大学在学中にビットコインに興味を持ち、bitbankで業界に関する調査業務を行いながら同社のメディアで寄稿を行う。2015年冬頃からビットコインへの投資、トレードを徐々に始める。最近は基本的なテクニカルに加え、デリバティブ情報やオンチェーン情報も分析しながらトレードを行う。


|編集・構成:菊池友信
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