グノシーの福島氏、LayerXをMBO──ブロックチェーン事業の機動性を高める

情報キュレーションアプリを運営するグノシーは7月12日、ブロックチェーン事業を手がける子会社LayerXの株式の45%を、同子会社CEO(最高経営責任者)福島良典氏に譲渡すると発表した。福島氏はグノシーの取締役を退任する。

LayerXは、グノシーとオンライン決済サービスなどを開発するAnyPayが50%ずつを保有して2018年に設立された。AnyPayの創業者は木村新司氏で、同氏はグノシーの創業に関与し、共同CEOを務めた人物。そのAnyPayも12日、同社が保有するLayerXの株式を福島氏に譲渡すると発表した。

ブロックチェーン領域の事業環境に不透明さが増す中で、機動的で自由度の高い意思決定が必要だと考え、福島氏は今回のMBO(経営陣による自社の買収)を申し出たという。

直近の決算報告書によると、グノシーの2019年5月期(2018年6月〜2019年5月)の売上高は約150億円。営業利益は前年同期比19%増え23億円だった。一方、2018年8月に設立されたLayerXは、設立から2019年3月までの売り上げが1億400万円で、営業利益は100万円だった。

文・写真:小西雄志
編集:佐藤茂
(写真は福島良典氏:2019年6月に撮影)
(編集部より:AnyPayの発表内容を加え、記事を更新しました)