スリー・アローズに清算の裁判所命令──債務超過の暗号資産ファンド

暗号資産ヘッジファンドのスリー・アローズ・キャピタル(Three Arrows Capital:3AC)は27日、英領バージン諸島の裁判所から清算を命じられたと関係者が米CoinDeskに語った。

テネオ(Teneo)のパートナーが破産管財人として呼ばれたという。

2012年にSu Zhu氏とKyle Davies氏が設立した3ACは、最近の暗号資産市場の急激な下落から大きな損失を被っている。同社は少なくとも4億ドルの清算に直面し、6月中旬には債務超過の可能性が報じられた。

暗号資産ブローカーのボイジャー・デジタル(Voyager Digital)は今週、3ACが1万5250ビットコイン(BTC)と3億5000万ドル相当のUSDコイン(USDC)による合計約6億7000万ドル(約908億円)の融資について必要な支払いを行わなかったため、3ACに「債務不履行通知」を発行した。ボイジャーの株価は、3ACへの融資を明らかにしたあと、急落している。

3ACはこの数年、デジタル資産業界に積極的に投資し、NFT、分散型金融(DeFi)、レイヤー1ブロックチェーン企業などに投資している。

テネオはコメントを控え、コメントの要請に対して3ACからはまだ返答はない。

裁判所命令とテネオについては、先にSky Newsが報じた。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:3ACの共同創業者、Su Zhu氏(CoinDesk)
|原文:Three Arrows Capital Liquidation Ordered in British Virgin Islands