【US市場】ビットコインは2万1300ドル付近──FRB議長のコメント待ちで当面横ばいか

ビットコイン(BTC)は22日、1.8%下落した。19日に急落した後、週末に3%上昇し、現状は2万1000ドル超付近となっている。イーサリアム(ETH)は、週末に0.58%上昇した後、19日は2%下落した。

世界的なマクロ経済の動向に注目が集まっているようだ。成長もインフレも暗号資産に影響を与える。26日にワイオミング州ジャクソンホールで開催されるカンザスシティ連邦準備銀行の経済政策シンポジウムでのパウエルFRB(米連邦準備理事会)議長の発言は、要注目だ。

CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)のFedWatchによると、0.75%利上げの確率は前日の47%から54.5%に上昇した。

株式市場も下落し、ダウ平均は1.9%、S&P500は2.1%、ハイテク株が多いナスダックは2.6%下落した。

コモディティでは、原油は0.3%上昇、天然ガスも4%上昇した。ゴールドは0.78%下落。

最新価格

●ビットコイン:21,094ドル、-2.0%
●イーサリアム::1,579ドル、-2.9%

●S&P500:4,137.99、-2.1%
●ゴールド:1,748ドル、+0.0%
●米国10年債利回り:3.04%、+0.05

テクニカル分析

ビットコインは22日、複数の指標で「売られすぎ領域」に下落した。RSI(相対力指数)は、19日の10%の下落時に30を割り、その後34まで回復した。

現在は、30をわずかに上回っており、ビットコインが割安なことを示している。市場は26日のパウエルFRB議長の発言を待っており、この数日は取引高は低く、横ばいで推移する可能性が高い。

ボリンジャーバンドも、ビットコインが現在過小評価されていることを示している。チャートでは、ビットコインはボリンジャーバンドの下限を割っており、売られすぎを示しています。

出典:TradingView

イーサリアムのビットコインに対する上昇は、最近鈍化している。ETHは7月13日以降、ビットコインに対して相対的に上昇していたが、8月13日に2000ドル超の目先のピークを迎えた後、9%下落している。

マクロ経済の不確実性を考慮しつつ、トレーダーはイーサリアムの値動きが9月に予定されているPoS移行「Merge(マージ)」の影響をすでに織り込み済みなのかを見極めようとしているのかもしれない。

出典:TradingView

アルトコイン

●テストネット「セポリア」、マージ後のアップグレード成功:イーサリアムブロックチェーンのテストネット「セポリア(Sepolia)」が、マージ後を想定した初のアップデートに成功した。たとえ小規模なものであっても、新しいプルーフ・オブ・ステーク(PoS)チェーンをスムーズに動作させるための重要なステップとなる。

●CryptoPunk、一時的にBored Apeを超える:NFT市場の低迷が続くなか、CryptoPunkは2021年12月以来初めて、一時的だがNFTフロア価格のトップの座をBored Apeから奪った。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:TradingView
|原文:Market Wrap: Bitcoin Price Falls as Markets Await Fed Chair Powell’s Comments