Merge、機関投資家のイーサリアム投資促進:バンカメ

イーサリアムブロックチェーンのプルーフ・オブ・ワーク(PoW)からプルーフ・オブ・ステーク(PoS)への移行、いわゆる「Merge(マージ)」はスケーラビリティ(拡張性)や高い取引手数料についての懸念を解決するものではないが、次のアップグレード「Surge(サージ)」の単なる前触れとなる以上の意味があるとバンク・オブ・アメリカは9月9日のレポートで述べた。

マージはイーサリアムブロックチェーンが予定している5つのアップグレードの1番目でサージにつながるものだ。

マージ後のエネルギー消費の大きな減少は、PoWベースの暗号資産の購入を禁じられていた一部の機関投資家がイーサリアム(ETH)を購入することを後押しするかもしれないという。

「レンディングサービスを使うのではなく、バリデーターとして、あるいはステーキングサービスを通じて、イーサリアムをステーキングし、より高い利回りを生み出すことができる(信用リスクと流動性リスクが低い)ことも、機関投資家の投資を促進するだろう」と同行アナリストは記した。

バンク・オブ・アメリカはまた、高い利回りはDapp(分散型アプリケーション)のWeb3エコシステムにも影響を及ぼすと述べた。

Nexus Mutualのような分散型保険プロトコルは、従来の保険会社に代わる最適な選択肢となるために準備金に対するリターンを生み出す必要があると同行は述べた。保険会社は通常、準備金を企業や政府の債券に投資するが、似たような金融商品はデジタル資産エコシステムの中には見つけにくい。イーサリアムに投資することが最も近い代替案になるかもしれないと同行は付け加えた。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Pixabay
|原文:Bank of America Says the Ethereum Blockchain’s Upgrade May Lead to Greater Institutional Adoption of Ether