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フィリピンの大手銀行、ステーブルコインを発行──ペソに連動、準備金で裏付け

Brady Dale
公開日:2019年 8月 1日 07:00
更新日:2019年 8月 1日 07:00

フィリピンの大手銀行、ユニオンバンク(UnionBank)は、独自のステーブルコインPHXを発行した。フィリピンのメディア、フィルスター・グローバル(PhilStar Global)が報じた。ユニオンバンクは、今回のコイン発行に伴い、フィリピンの銀行としては初となるブロックチェーントランザクションも行った。

PHXはフィリピンペソにペッグされており、ユニオンバンクの準備金に裏付けられている。

「PHXは安定した価値の保存、交換の手段であり、自己実行型のロジックを備えたプログラム可能なトークンです。透明性の高い、自動的な決済の実行を可能とします」と、ユニオンバンクのシニアバイスプレジデントである、アルヴィー・デ・ヴェラ(Arvie de Vera)氏は語った。

フィルスターの報道によると、ユニオンバンクのブロックチェーントランザクションは、島々、企業、そして個人を結ぶ同銀行の決済システム「i2i」上で行われた。3つの地方銀行が最初のトランザクションに参加した。

PHXは、ユニオンバンクの口座保有者全員が利用でき、預金口座から引き落とす形で購入可能。ユニオンバンクは、PHXとi2iをフィリピンおよび海外のウォレットやプラットフォーム間で相互運用可能なプラットフォームにすることを長期的には計画している。

ユニオンバンクがブロックチェーン領域に足を踏み入れるのは今回が初めてではない。同銀行は2019年2月、主に送金サービスへの需要に対応するために、国内初となる双方向仮想通貨ATMをローンチしている。

送金サービスは、銀行によるデジタル資産開発を促し続けている。金融大手JPモルガン(J.P. Morgan)は2019年、同社のブロックチェーン「クオーラム(Quorum)」上で、独自の決済サービス、JPMコイン(JPM Coin)をローンチした。国際決済ネットワークの国際銀行間通信協会(SWIFT)も最近、リップル(Ripple)のような代替サービスに対抗するために、決済時間の短縮を行った。

およそ1000万人以上のフィリピン人が海外に在住しており、送金サービスに大きな需要を生み出している。ブロックチェーンスタートアップのCoins.phは4月、国際送金サービス提供業者ウエスタンユニオン(Western Union)と提携し、Coins.phが提供するウォレットへの直接決済を可能とした。ここ数年間、フィリピンにおいて、送金サービスは毎年3%成長している。

翻訳:山口晶子
編集:町田優太、佐藤茂
写真:Shutterstock
原文:Philippines’ UnionBank Launches Stablecoin, Conducts Country’s First Bank Blockchain Transaction