「シャンハイ」実行、ステーキングETHの引き出し始まる/柴犬コインのメタバース、2023年末までに一部オープン【4/8~4/14のトップニュース】

シャンハイ(シャペラ)は、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)ネットワークへの数年にわたる移行を完了する歴史的マイルストーンと位置づけられている──今週のトップニュースをダイジェストで振り返ります。

テラ共同創業者の資産は韓国内にはない──韓国の検察が発表

韓国の放送局KBSによると、崩壊した暗号資産(仮想通貨)発行会社テラフォームラボ(Terraform Labs)の共同創業者ド・クォン(Do Kwon)氏は韓国には何の財産も残してないと同国の検察が発表した。

韓国人のクォン氏は先月、偽造書類で渡航しようとしてモンテネグロで逮捕された。韓国とアメリカは彼の身柄引き渡しを要求しており、クォン氏は両国で刑事責任を問われることになりそうだ。

タイの野党党首、全国民へのデジタル通貨給付を選挙公約に

タイの首相候補が、5月に予定されている総選挙で自党が政権を取った場合、国民全員にデジタル通貨1万バーツ(約3万8600円)の給付を約束した。

バンコク・ポスト紙によると、不動産王のSrettha Thavisin候補は、自身の政党「Pheu Thai」が次の選挙で勝利した場合、「デジタル通貨」によるベーシックインカム型の経済刺激策を約束している。

銀行危機が暗号資産エコシステムの正当性を証明: JPモルガン

最近の規制による逆風にもかかわらず、ビットコイン(BTC)のアウトパフォームとともに暗号資産(仮想通貨)市場がここ1カ月間強く上昇したとJPモルガン(JPMorgan)は先週の調査報告書で述べている。

「アメリカの銀行危機と銀行預金からMMF(マネーマーケット・ファンド)への著しい資金流出を、暗号資産支持者は暗号資産エコシステムの正当性を証明するものとして見ている」と報告書は述べている。

英中央銀行、30人規模のCBDCチーム結成か:報道

イングランド銀行(中央銀行)は中央銀行デジタル通貨(CBDC)開発のために30人のチームを作ろうとしているとサンデー・タイムズ(Sunday Times)が報じた。数字の情報源は明かされていない。

Web3導入の「適切な時期」:香港の財務官

香港のポール・チャン(Paul Chan)財政官は4月9日、暗号資産市場は非常に不安定だが、今は香港でWeb3導入を推進する「適切な時期」とブログに記した。香港の予算を計画する際に、Web3テクノロジーを3つの重点分野の1つに位置づけたという。

AI特化ブロックチェーンが1000万ドル調達、評価額2億5000万ドルに

ゼロ知識証明(ZK)を使ったレイヤー2ブロックチェーンのCryptoGPTはAI(人工知能)への関心が高まるなか、シリーズAの資金調達ラウンドで1000万ドル(約13億4000万円、1ドル134円換算)を調達した。

ラウンドはマーケットメーカーのDWF Labsが主導し、声明によるとCryptoGPTの評価額は2億5000万ドル(約335億円)にのぼったという。

柴犬コインのメタバース、2023年末までに一部オープン

柴犬コイン(SHIB)のエコシステムの実用性を拡大するメタバースプロジェクト「SHIB:The Metaverse」が今年12月までに一部オープンする予定だと、柴犬コインの開発者が4月10日のアップデートで述べている。

「すべての開発にはまだ時間がかかりるが、2023年末までにユーザーがこの素晴らしい世界のいくつかのエリアを探索し、その中で設計して、建設し、遊び、開発する機会を得られると確信している」と開発者は述べている。

アニモカブランズジャパンの新CEOに岩瀬大輔氏が就任

アニモカブランズジャパンは4月10日、3月29日付でCEO兼代表取締役の谷元樹氏が退任し、岩瀬大輔氏が後任に就任したと発表した。岩瀬氏はライフネット保険会社の共同創業者で元取締役会長として知られる。

モンテネグロ、リップルと共同で中央銀行デジタル通貨の実証実験

モンテネグロ中央銀行は、ブロックチェーンプロバイダーのリップル(Ripple)社と中央銀行デジタル通貨(CBDC)のパイロット版を開発する予定だ。

このパイロット版では中央銀行によるステーブルコインの実用性を確認し、その流通をシミュレートするための仕組みを作ると、リップル社は4月11日に発表した。

DeFi、法人化や認証を求められる可能性──仏中央銀行が指摘

フランスの中央銀行が発表した報告書によると、分散型金融(DeFi)のプロジェクトは、ガバナンスとセキュリティの基準を満たすことを証明するか、法人化することを余儀なくされる可能性があるという。

政策立案者は、単一の中央機関が存在しない金融サービスにますます注目するようになっており、先週、アメリカ財務省はマネーロンダリング規制の強化を求め、DeFiが北朝鮮の不正な資金調達に利用されていると警告した。

シャンハイ実行、ステーキングETHの引き出し始まる──イーサリアムは新時代へ

イーサリアムブロックチェーン待望のアップグレード「シャンハイ」が実行された。ステーキングされたイーサリアム(ETH)の引き出しが可能になり、イーサリアムブロックチェーンの新時代が始まった。

シャンハイは協定世界時12日22時27分に実行され、2エポック、約14分でファイナライズすると予想された。アップグレードは、実行層「シャンハイ(Shanghai)」とコンセンサス層「カペラ(Capella)」で同時に行われることから「シャペラ(Shapella )」とも呼ばれた。

人気NFT「Azuki」のChiru Labsと「LINE FRIENDS」のIPXが提携

NFTコレクションの「Azuki」「BEANZ」を手がけるWeb3企業のChiru Labsと、人気キャラクターコレクション「LINE FRIENDS」を手がけるIPXは4月12日に提携を発表した。

両社は、コンテンツ、商品、小売販売、リアルなアクティビティ、メタバース体験などで協業する予定で、まずはBEANZとLINE FRIENDSのコラボ展開が進められるようだ。

中国の「クレジットインパルス」上昇、ビットコインの追い風か

米連邦準備制度理事会(FRB)が金融引き締めのスタンスを維持する一方で、中国はもはや与信拡大を躊躇していないように見え、暗号資産(仮想通貨)をはじめとするリスク資産にとってポジティブサインとなっている。

データサイトのMacroMicroによると、中国のクレジットインパルス指数(credit impulse index:国内総生産に占める新規の与信または銀行融資の比率)は年初の24%から26%に上昇している。

「現実世界の不幸な問題」で著名投資家が売却──BAYCのフロア価格、5カ月ぶりの安値

人気NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」のフロア価格はCryptowatchのデータによると、55.59イーサリアム(ETH)、5カ月ぶりの安値となっている。

下落は、匿名のBAYC保有者「franklinisbored」がコレクションの大半を売却したとツイートした後に起きた。オンチェーンデータによると、franklinisboredは12時間で少なくとも27個のBAYCを売却し、1439.5828ETH(約280万ドル、約3億7000万円)を手にした。

イーサリアムの引き出し、2週間待ち──相当数のバリデーターがリクエスト

イーサリアムブロックチェーンは4月12日に大型アップグレード「シャンハイ(別名、シャペラ)」を完了させた後、相当数のバリデーターがステーキングされたイーサリアム(ETH)のアンステークをリクエストしたため、現状、引き出しは2週間待ちとなっている。

ネットワークエクスプローラーのRatedによると、シャンハイ完了後の数時間で引き出しを待つバリデーター数は、全数引き出しが約1万7000、一部引き出しが2万8500にのぼったという。

|文・編集:coindesk JAPAN編集部
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