バイナンス、FTX買収を撤回──問題は我々のコントロールや能力を超えている

バイナンス(Binance)はFTX買収に向けた基本合意書を破棄した。

「デューデリジェンスの結果、また、顧客資金の誤った取り扱いと米当局による調査の可能性に関する最新の報道を受けて、我々はFTX.comの買収の可能性を追求しないことを決定した」と広報担当者はCoinDeskに語った。

「当初、我々は流動性を提供し、FTXの顧客をサポートできると考えていた。だが問題は我々のコントロールや能力を超えている。業界の大手プレーヤーが破綻するたびに、個人投資家は被害を受ける。ここ数年、暗号資産エコシステムは回復力を増している。ユーザー資金を悪用する異常な事例はフリーマーケットによって淘汰されると信じている」

「規制のフレームワークが発展し、業界がより大きな分散化に向けて進化するにつれて、エコシステムは強くなる」と広報担当者は述べた。

FTX買収に向けて、バイナンスは拘束力のない基本合意書を交わしたと伝えられてから、1日あまりで買収撤回の決定に至った。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:shutterstock
|原文:Binance Walks Away From Deal to Acquire FTX
※編集部より:本文を一部修正して、更新しました。