マイニング事業者、2週間で10億ドル以上のビットコインを取引所に送付

ビットコイン(BTC)のマイナーは過去2週間、10億ドル(約1440億円)以上の暗号資産(仮想通貨)を取引所に送ったが、それは必ずしもトークンを売るためではない。

マイナーとは、膨大なコンピューティングパワーを利用して高度な暗号化を解決し、ビットコインのブロックチェーン上にブロックを生成する存在だ。各ブロックごとに6.25BTCが報酬として与えられ、マイナーは通常、それを売却して資金を調達したり、事業を拡大したりする。

6月27日のツイートで、分析会社CryptoQuantは、3万3860BTC以上がデリバティブ取引所に送られたが、大半はその後、独自のウォレットに回収されたと述べた。

マイナーはまた、準備金の保有量を8000BTC削減したが、そのうちの一部のみがスポット取引所に送られたと同社は付け加えた。

CryptoQuantのアナリストは、「これは、マイニング事業者が新たにミントしたコインをデリバティブ取引活動の担保として使用していることを示唆している可能性がある」と述べた。「この種の取引は、市場のコンセンサスと反対の方向に賭けるヘッジとして知られている」。

ビットコインは、伝統的な金融会社によるビットコインETFのスポット申請や取引関心の高まりといった好材料の中で、過去2週間で20%近く上昇している。

オンチェーンの指標は以前、ビットコインがすでに強気相場の初期段階にある可能性を示唆していた。つまり、マイナーのようなビットコインを基盤とする企業は、すでに準備金や保有金を管理するための措置を講じている可能性があるということだ。

一方、オンチェーン分析会社グラスノード(Glassnode)によると、ここ数日、1億2800万ドル(約184億5710万円)相当のビットコイン報酬が取引所に送られ、その額は1日のマイニング収益の315%に上ると推定されている。これはこの指標では過去最大の送金額だ。

以前、取引所に送られた同様の金額は、買い手の需要が売上を吸収できない場合、価格高騰の反転を引き起こしたことがある。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:典型的なマイニング施設(Sandali Handagama)
|原文:Crypto Miners Sent Over $1B Bitcoin to Exchanges Over Two Weeks: CryptoQuant