ビットコインなどの暗号資産市場の上昇には「カオス」が必要:アナリストが指摘

ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)は、この24時間、スポットと先物の両市場において、価格のカタリストが弱く、取引量も減少してほとんど変動しなかった。

ビットコインの価格は、9月27日の早い段階で2万7000ドルのレベルを奪還するように見えたが、アメリカの株式市場が再び下落したのに伴い、上昇機運は後退した。

FxProのシニア・マーケットアナリストのアレックス・カプチケヴィッチ(Alex Kuptsikevich)氏は米CoinDeskに対し、暗号資産(仮想通貨)が買われる一方で、ドルが勢いを増していたため、株式市場が最も圧力を受けていたと日次のノートで語った。しかし、この勢いは長く続かず、強気の見通しが弱まった。

「こうした成長の衝動は今後も強気の罠であり、上値で売る絶好の機会となるだろう」とカプチケヴィッチ氏は述べた。

彼は、暗号資産セクターが持続的な成長の勢いを生み出すには、銀行問題や政府の支払い能力に関する不確実性が必要かもしれないと付け加えた。

「最近の債券市場の動きは、このようなことが起こっていることを示している」とカプチケヴィッチ氏は説明し、ビットコインやその他の暗号資産は「成長のためには金融の混乱が必要だ」と述べた。

一方、ビットコインキャッシュ(BCH)は8%上昇し、DeFiプロトコルのトークンであるメーカー(MKR)は7%上昇した。MKRの成長は、取引所でトークンを保有するウォレット残高の増加と結びついている可能性があり、需要の増加を示している。

数百のトークンを幅広く追跡するコインデスク・マーケット・インデックス(CMI)は、過去24時間で0.95%上昇した。

アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)の最近の発言は、今後しばらくの間、金利が高止まりする可能性を示唆しており、トレーダーがインフレ懸念を織り込んでいるため、アメリカの幅広い市場が動揺している。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Trader Says Bitcoin and Crypto Markets Need ‘Chaos’ for Price Growth