ナナメウエが「YAY ホワイトペーパー」発表──日本発SocialFiのトークノミクス公開

Web3.0時代のSNSを目指して「Yay!」の開発・運営を進め、2022年8月にIEOの検討を発表していたナナメウエが11月8日、独自暗号資産「YAY」を用いたYay!のトークノミクスを記した「YAYホワイトペーパー」を発表した。コミュニティ全体で自然にトークンを利用する、日本初のSocialFiを実現するという。

ホワイトペーパーは、日本語版・英語版を公開。同社が「誰もが素を出せるweb3時代のバーチャルワールド」と呼ぶYay!について、プロジェクトの概要、今後のサービスの方向性、トークンの詳細、トークのミクスの仕様、トークンせーるにおける留意点、ロードマップなどを記載している。

参考記事:ナナメウエがIEOを検討、bitFlyerが引受取引所──Web3時代のSNS「Yay!」の開発加速

ナナメウエは昨年8月、bitFlyerとともにオンライン記者会見を開き、IEO構想を発表している。今回のホワイトペーパー公表のタイミングでは、IEOについては触れられなかったが、代表取締役の石濵嵩博(いしはま たかひろ)氏は「順調に進展している」と述べた。

YaY!は、2020年1月に運営をスタート。匿名のプラットフォームで、誰もが素を出せる、他人に寛容なSNSを謳っている。同社によると、現在、ユーザー数は800万人以上、サークル数は9万件を突破、1日の投稿コンテンツ数は300万件以上という。

4種類のトークン

トークノミクスでは4種類のトークン──ガバナンストークン「YAY」、ユーティリティトークン「EMPL」、2種類のNFT「Genesis」「Pal」──が用意される。収益はトークンからではなく、デイリー・アクティブ・ユーザー(DAU)数の増加をベースにした広告収入など、主に外部収益から得るとしている。

またトークンを購入してプレイするユーザーだけでなく、無料で簡単に、リスクフリーで体験できる仕組みも用意し、新規ユーザー獲得を狙う。

同社は、Web3のマスへの普及、いわゆるマスアダプションは「友人同士が教え合うことでウォレットが普及する」というソーシャル(Social)と、「NFTやトークンを意識せずにマスが楽しんで浸透する」ゲーム(Game)を掛け合わせることが不可欠としている。

さらにトークノミクスのホワイトペーパー公表と今後の事業展開について、石濵氏は、さまざまなトークノミクスが発表されているが「実際に相応のユーザー数を抱えている仕組みをもとにマスアダプションを実現できるのは、私たちだけと考えている」と述べた。

さらに、日本発で世界に羽ばたけるチャンスは今しかなく、「グロースを全力で行う」と続けた。

|文・編集:CoinDesk JAPAN
|画像:リリースより