K-POPもアマゾンAWSのブロックチェーンで管理する時代へ

韓国の有力財閥CJグループは、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)のアマゾン・マネージド・ブロックチェーン・サービス(Amazon Managed Blockchain Service)を用いて、ブロックチェーンベースの音楽著作権管理システムを開発していると地元メディアが報じている。

韓国の聯合ニュースが2019年9月19日(現地時間)に報じたところによると、この計画は、CJ傘下で美容品小売とテクノロジー事業を運営するCJ子会社オリーブネットワークス(OliveNetworks)が主導している。

デジタル著作権システムは、著作権で保護された楽曲の配信履歴をブロックチェーン上に保存する。その目的は、所有者と利用者が結果の帳簿を共有し、著作権で保護された知的財産を利用するための公平な支払いスキームをもたらすことだ。

「ブロックチェーンの著作権管理システムはプロセス改善に大きく貢献する」

韓国経済紙コリア・エコノミック・デイリー(Hankyung)の報道では、CJオリーブネットワークスのDTコンバージェンス研究所(DT Convergence Research Institute)でディレクターを務めるKimEung-do氏の発言が引用されている。同氏は「著作権の利害関係者間における公平性と透明性を保証する制度が非常に重要だ」また「ブロックチェーン方式の著作権管理システムは、著作権管理プロセスの改善に大きく貢献するだろう」と述べた。

最新の韓国公正取引委員会(FTC)のデータによると、CJグループは韓国で14番目に大きな財閥で、資産は31兆ウォン(2兆8千億円)に上る。同社の事業は、食品・飲料、物流、美容、IT、娯楽、映画チェーンなどである。

CJオリーブネットワークスは「Kビューティ」をけん引する1社であるオリーブヤング(OliveYoung)を運営しており、IoT(モノのインターネット)からクラウドコンピューティング、ビッグデータまで、幅広く扱うIT部門を擁している。このIT部門をCJコーポレーションに移管するという決定が今年4月に発表されたが、CJオリーブネットワークスのコメントは得られていない。

AWSマネージド・ブロックチェーンは韓国では19年5月から提供開始

AWSは2016年に韓国で利用可能となり、マネージド・ブロックチェーンについて2018年後半にサービスを発表して2019年5月から一般提供を開始した。AT&T、ネスレ(Nestle)、アクセンチュア(Accenture)などが、このサービスを利用している。

翻訳:新井朝子
編集:T.Minamoto
写真:Shutterstock
原文:Korean Conglomerate CJ Develops Blockchain for Music Copyright
(編集部より:CJ傘下の事務所につき誤った表記があったため、訂正の後、更新いたしました。)