ドイツ第2位の証券取引所、デジタル資産の取引に意気揚々──数千億円規模の市場を見込む

ドイツの証券取引所として2番目の規模を誇る、ベールゼ・シュトゥットガルト(Boerse Stuttgart)は、デジタル資産の売買を規制に則って行う取引所を開設したと発表した。

発表によると、ドイツ銀行法の下で完全に規制されたデジタル資産取引所であるベールゼ・シュトゥットガルト・デジタル取引所(BSDEX)で、2019年9月23日(現地時間)に取引が開始された。現在、BSDEXで取引できるのは、ビットコイン-ユーロのペアだけである。

ベールゼ・シュトゥットガルトは、2018年12月に、完全に規制されたデジタル資産取引所を開設する計画を発表している。当初は、2019年上半期に開設される予定だった。

同取引所によると、BSDEXは、ドイツの個人投資家や機関投資家向けに提供され、徐々にEU全体に向けて続く見通し。他の仮想通貨取引所同様に、取引はほぼ24時間年中無休で行われる。同取引所がCoinDeskに語ったところによると、BSDEXは、イーサリアム(ETH)、ライトコイン(LTC)、リップル(XRP)とユーロ取引のペアを年内に追加し、2020年中にはトークン化した資産を追加する計画だと述べた。

「仮想通貨は何十億ドルもの市場であり、益々ブロックチェーンを基にしたデジタル資産が増えるだろう」と同取引所CEOのディルク・シュトルツ(Dirk Sturz)氏は声明で述べた。「我々の目標は、こうした資産の取引を欧州においてけん引する存在としての場を構築することだ」

ベールゼ・シュトゥットガルトは、この取組において、ソラリスバンク(SolarisBank)と提携した。同行は、決済を処理し、ユーロ・ファンドのカストディ業務を行う。

BSDEXのCTO、ピーター・グロスコフ(Peter Großkopf)氏は声明で、「BSDEXは、個人投資家や機関投資家がデジタル資産に直接アクセスできるようにし、柔軟で比較的低コストの取引を提供する。我々は、ブロックチェーンが金融業界に大きな変化をもたらすと信じており、その潜在力を活用して将来のトレーディングの場を創造したいと考えている」と述べた。

一年前、ベールゼ・シュトゥットガルトは、ICO(イニシャル・コイン・オファリング)プラットフォームのローンチを発表し、さらに最近では、ライトコインとXRPの上場投資証券(ETN=Exchange-Traded Notes)取引を開始している。

翻訳:新井朝子
編集:T.Minamoto
写真:Boerse Stuttgart exchange via Boerse Stuggart
原文:Germany’s No. 2 Exchange Launches Bitcoin Spot Trading