暗号資産上昇再開でビットコインは7万ドル超え──アナリストは目標価格を8万3000ドルに設定
  • ビットコインは10日間の冷却期間を経て7万ドルの水準を突破した。
  • この上昇は大規模なショート清算のきっかけにはならなかった。これは価格下落に賭けるためにレバレッジを利用する市場参加者が多くなかったことを示している。
  • 10xリサーチによると、ビットコインは保ち合いのパターンを上抜けたことで、8万3000ドルに達する可能性があるという。

今週の暗号資産は力強い上昇で始まった。ビットコイン(BTC)は再び2021年の最高値を上回って取引されており、最近の下落から反発した。

ほとんどすべての暗号資産が上昇

ビットコインは25日のアメリカ取引時間中に7万ドル(約1050万円、1ドル150円換算)を超えるまで急騰。7万ドルを超えたのは10日ぶりで、過去24時間で7%以上上昇した。同期間にイーサリアム(ETH)は6%上昇し、主要レイヤー1ブロックチェーンのソラナ(SOL)とアバランチ(AVAX)は10%以上上昇した。

今回の上昇は事実上すべてのデジタル資産に広がった。取引高上位の暗号資産のパフォーマンスを示すCoinDesk 20(CD20)の上昇幅は6.1%で、すべての構成銘柄が上昇してした。

CoinGlassのデータによると、突然の上昇再開によって暗号資産市場全体で1億9500万ドル(約292億5000万円)のレバレッジをかけたデリバティブポジションが清算され、そのうち約1億2900万ドルは価格下落に賭けたショートポジションだった。ビットコインのショート清算額は5300万ドルに達し、最近の1日あたりの平均額を下回った。

BTCの清算(CoinGlass)

価格急騰にもかかわらず、ショート清算の額が比較的小規模だったことは、弱気市場が続くことに賭けるためにレバレッジを利用した市場参加者が多くなかったことを示している。

ビットコインは8万3000ドル超えを目指す

25日の急騰は、暗号資産市場で最近発生していた調整が終息する可能性を示唆している。先週ビットコインは7万3000ドルを超える史上最高値から6万1000ドルを下回るまで下落していたが、この背景にはアメリカで上場している現物ビットコインETF(上場投資信託)への流入が緩やかである一方でグレイスケール(Grayscale)のGBTCの売りが増加したことがある。

分析会社10xリサーチ(10x Research)は25日のレポートで、ビットコインは保ち合いパターンを上にブレイクして史上最高値を目指す可能性があると述べた。チャートパターンのシンメトリカル・トライアングルに基づくと、このブレイクアウトは6万3000ドル付近から始まるビットコインの次の動きとして1万5000ドルや2万ドルの価格上昇をもたらすことが予見できるとレポートは指摘している。そうなるとビットコインは8万3000ドルまで上昇することになる。

10xリサーチの創設者であるマーカス・ティーレン(Markus Thielen)氏によると、ビットコインはこの日にもう一つの重要な水準、2021年のピークである6万8000ドルを達成した。以前の市場サイクルにおける最高値が「再び試されて再び破られたとき、ビットコインは大幅な上昇をする傾向があった」ことを考慮すると、これが重要な水準になるという。

中央銀行のハト派姿勢が上昇トレンドの支えに

レポートは、この上昇トレンドはハト派姿勢に傾いている複数の中央銀行によって支えられていると指摘した。

ティーレン氏は、「連邦準備制度はインフレ高進をより長期にわたって受け入れる用意があり、量的引き締めのペースを遅くすることに熱心であることを示した」と述べた。さらに、「日本銀行とスイス国立銀行もハト派姿勢だったことに驚かされた」という。

レポートは、ビットコインがアメリカの選挙の年に良好なパフォーマンスを収める傾向があり、2024年もその一つだと指摘。過去の実績では100%から200%上昇しており、これも今年後半の価格上昇を見込む根拠となっている。

ティーレン氏は、「我々の上値目標である8万3000ドルと10万2000ドルが徐々に達成される可能性がある」と述べた。

|翻訳・編集:林理南
|画像:CoinDesk
|原文:Bitcoin Pumps Above $70K as Crypto Rally Resumes; Analyst Sets $83K Price Target
※編集部より:タイトルを修正し、更新しました。