- XRPが過去24時間で14%急騰し、ビットコインや他の主要暗号資産のパフォーマンスを上回った。
- ここ数週間、XRPの魅力を高める要因が重なっている。
- XRP建てと米ドル建ての未決済建玉を合算すると、20億枚の先物ポジションが存在し、過去最高水準を超えている。
ファンダメンタル面と規制面で複数の進展があったことで、エックス・アール・ピー(XRP)価格は2021年4月以来見られなかった水準にまで押し上げられ、強気派は現在、2ドル(約300円、1ドル150円換算)の水準を視野に入れている。以前は苦戦していたXRPが力強さを取り戻したことを示すサインだ。
XRPは過去24時間で14%急騰し、ビットコインや他の主要暗号資産(仮想通貨)のパフォーマンスを上回った。1カ月にわたる上昇をさらに拡大した形で、価格は200%上昇している。ドージコイン(DOGE)と並んで主要トークンの中で最高のパフォーマンスとなった。
29日欧州午前に価格は1.7ドルに近づき(※日本語版公開時点では1.9ドルを突破)、24時間の取引高は30%増加して100億ドル(約1兆5000億円)となった。取引高は韓国の取引所アップビット(UpBit)が主導した。
29日の急騰に対する明確な原因はないが、ここ数週間でXRPの魅力を高める要因がいくつか重なっている。
上昇は11月初旬、アメリカの選挙での共和党の勝利後に始まった。これにより、XRPと密接に関係するリップル・ラボ(Ripple Labs)など、アメリカ企業と関連のあるトークンに対する投資家の信頼が回復した。
11月中旬には、米証券取引委員会(SEC)のゲイリー・ゲンスラー(Gary Gensler)委員長が1月に辞任すると発言したことで、XRPは再び上昇した。これにより、規制環境の緩和への期待が高まった。
XRP建てとアメリカドル建ての未決済建玉は過去最高水準を超え、20億枚(現在の価格で20億ドル以上、約3000億円)以上の先物ポジションが、さらなる市場のボラティリティに賭けている。
一部のトレーダー、特により寛容な規制環境を予想するトレーダーは、アメリカでのXRPのETF(上場投資信託)の登場を期待している。また、トランザクション(取引)を確認・処理するための手数料としてXRPを使用する XRP Ledger上でマネー・マーケット・ファンドが立ち上げられたことで、機関投資家の利用に対する期待が高まっている。
27日の報道によると、リップルは新たにリブランドされたビットワイズ・フィジカルXRP ETP(旧ETCグループ・フィジカルXRP)に投資する計画だと発表した。金額は明らかになっていない。この発表を受け、XRPは当時10%上昇した。
|翻訳・編集:林理南
|画像:Flickr
|原文:XRP Surges 14%, Nears $1.70 Level Last Seen in April 2021