
- トランプ米大統領関連のミームコインが1日で約15%の急騰を見せた。これは、同トークンの大量保有者が非公開の夕食会に参加できる件をめぐった反発の中で発生した。
- ジョン・オソフ上院議員は、この夕食会を「弾劾に値する」行為の証拠だと指摘した。
- 同トークンは大規模なアンロックにより流通量が増したが、値上がりは続いた。
ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領に紐付けられたミームコイン「TRUMP」は、大統領の同トークンへの関与を民主党議員が弾劾の根拠になり得るとして挙げる中、また大規模なアンロックが月内に実施された後にもかかわらず、本記事執筆時点の過去24時間で約16%上昇した。
NBCニュースの報道によると、ジョン・オソフ(Jon Ossoff)上院議員(ジョージア州選出、民主党)は現地時間4月25日のタウンホールミーティングで、この暗号資産(仮想通貨)プロジェクトが大量保有者に対してトランプ大統領との夕食会を提供していることを指摘し、これは明らかに大統領へのアクセスを販売する行為だと述べた。
「現職のアメリカ合衆国大統領が、事実上自身に対する直接の支払いと引き換えにアクセス権を販売している。これは弾劾に値する犯罪行為であることは疑いようもない」とオシファイ氏は述べた。
アダム・シフ(Adam Schiff)上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)とエリザベス・ウォーレン(Elizabeth Warren)上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)も現地時間4月25日、米国政府倫理局に書簡を送り、トランプ大統領が有力投資家を招待したことで連邦倫理規則に違反したかどうかを調査するよう求めた。
この疑惑は、現地時間5月22日に同ミームコイン保有者上位220名が大統領と面会できるプライベートディナーが開催されるという発表に端を発している。
そのような中、同トークンは上昇を続けている。この発表後、70%以上急騰し、過去7日間で既に85%値上がりしている。
今月に3億2000万ドル(約458億円、1ドル=143円換算)という巨額のアンロックを実施し、流通量が大幅に増した後にもかかわらず、こうした値上がりが発生した。今後3ヶ月以内に、本記事執筆時点での同トークン流通量の25.1%、約7億8000万ドル(約1115億円)相当の追加アンロックが予定されている。
この直近の値上がりにもかかわらず、同トークンはローンチ直後に記録した70ドル(約1万円)超の史上最高値から依然として77%以上も値を下げている。その後の価格急落により、推定20億ドル(約2860億円)の損失を投資家は被った。
|翻訳・編集:T.Minamoto
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|原文:Trump Token’s 85% Weekly Surge Defies Democrats’ Call for Impeachment, Massive Unlocks