開発チームはコインベースが獲得──リップル出資のスタートアップがサービス終了へ

ビジネスモデルの確立に苦戦していたレンタル・マーケットプレイスのオムニ(Omni)はサービスを終了させる。

テッククランチによると、同社の広報担当者は「我々は年末までにオムニの運営をやめ、プラットフォームをクローズする」と述べた。だが同社はツイッターでは何も発表しておらず、記事公開時にブログは更新されていない。

10月には、仮想通貨取引所コインベース(Coinbase)が教育コンテンツCoinbase Earnのさらなる開発のためにオムニの開発チームの獲得について交渉中と伝えられた。テッククランチによると、オムニは5月にストレージビジネスを売却したものの利益をあげることに苦戦しており、スタッフをレイオフしたと言われていた。

テッククランチによると、コインベースは現在、開発チームを引き継いでいる。広報担当者は次のように述べた。

「コインベースは、オムニと開発チームのメンバーを雇用することで同意に達した。我々は常にトップクラスのエンジニアリング人材を求めており、新しいチームメンバーをコインベースに迎えることを楽しみにしている」

2018年、オムニはリップル幹部のステファン・トーマス(Stefan Thomas)氏とクリス・ラーセン(Chris Larsen)氏が主導したラウンドで2500万ドル(約27億円)を調達した。両氏は仮想通貨リップル(XRP)に投資している。オムニは最終的に3500万ドルを調達したと伝えられた。

オムニはいわば、パーソナル・ストレージのウーバー(Uber)としてスタートした。ユーザーの住居から物を預かり、必要になるまで保管した。だが、低すぎた料金設定が事業の継続を難しくしたようだ。

同社はその後、ユーザが使っていないアイテムをレンタルできるプラットフォームの提供に移行し、その後、サービスを店舗での同様のレンタルサービスに変化させた。だがそれらも十分な売り上げをあげることはできなかったとテッククランチは伝えた。

翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸
写真:Shutterstock
原文:Ripple-Backed Rental Firm Omni Shutting Down With Coinbase Snapping Up Dev Team: Report