ペイパル、国際送金・決済ファイナンス向けに自社ステーブルコインをステラに導入

- 既にイーサリアムブロックチェーンおよびソラナブロックチェーンで運用されているPYUSDは、高速かつ低コストのブロックチェーンであるステラに拡大する。
- この提携により、売掛金の遅延や事前資金供給が必要という問題を抱える中小企業が、リアルタイムの運転資金の新たな資金源にアクセスできるようになる。
ペイパル(PayPal)は11日、自社のドルペッグ型ステーブルコインであるPYUSDの国際送金および決済ファイナンス(PayFi)分野における地位を強化するため、PYUSDをステラ(Stellar)ブロックチェーンのネットワークに導入すると発表した。
既にイーサリアム(Ethereum)ブロックチェーンおよびソラナ(Solana)ブロックチェーンで運用されているPYUSDは、決済ファイナンスなどの新たな分野を開拓するため、ステラに拡大する。プレスリリースによると、これにより、売掛金の遅延や事前資金供給が必要という問題を抱える中小企業が、PYUSDで支払われるリアルタイムの運転資金の新たな資金源にアクセスできるようになる。
両社の説明によれば、この資金はステラ上で即時決済されるため、サプライヤーへの支払い、在庫管理、その他の業務ニーズの対処に利用できるという。
ステーブルコインは、価値が現実資産(RWA)にペッグされたデジタルトークンであり、法定通貨に換金することなく暗号資産(仮想通貨)を売買する手段として人気が高まっている。最近では、国際送金や決済分野でのその他のイノベーションの急速な成長に関して多くの動きがみられる。
ペイパルのブロックチェーン・暗号資産・デジタル通貨担当副社長であるメイ・ザバネ(Mei Zabaneh)氏は、「長年にわたり、ステーブルコインはブロックチェーンの力と法定通貨の安定性を組み合わせた暗号資産の『キラーアプリ』とみなされてきた。国際決済はデジタル通貨が現実世界の価値を提供できる重要な分野であると当社は考えているため、ステラとの提携は、この技術の活用を促進し、すべてのユーザーにメリットをもたらすことに役立つだろう」と述べた。
ステラはメールで、この提携発表はニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)の承認を得ており、サービス開始前に製品統合の最終審査が必要となると説明した。
|翻訳・編集:林理南
|画像:Marques Thomas/Unsplash
|原文:PayPal Brings Its Stablecoin to Stellar for Cross-Border Remittances, Payments Financing