ヴィタリック・ブテリン氏、イーサリアム 2.0を支える新技術を解説

ヴィタリック・ブテリン氏、イーサリアム 2.0を支える新技術を解説

イーサリアムの技術的な全面見直しはどうなっているのだろうか。

我々はこの質問を先週末、ETHDenverでイーサリアムの生みの親ヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏にぶつけてみた(動画はUS版サイトへ)。

イーサリアム2.0は、イーサリアムブロックチェーンの次バージョンで、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)やシャーディングといった新しいプロトコルデザインを取り入れている。ブテリン氏は2019年12月、何年も準備が続いているイーサリアム2.0のローンチを早める方法に関するブログを投稿した。

PoSコンセンサスアルゴリズムは、ネットワークのネイティブ通貨を保有していることに対して報酬を与える。通貨を保有することはブロックチェーンのトランザクションを承認し、ネットワーク自体も保護する。

イーサリアム2.0の研究者らはシャーディング──トランザクション承認のためにイーサリアム保有者をまとめる方法、つまり承認作業を並行して行う方法──は、ネットワークのトランザクションスピードを改善すると期待している。

ステートレスクライアントとは

12月に投稿したブログでブテリン氏は、現在の口座残高、コントラクトコード、その他の情報をネットワーク上に保管する方法を変更する「ステートレスクライアント」について説明した。ステートレスクライアントは、すべてのデータ自体を保管することなく、データの存在と妥当性を数学的に提供することで機能する。

つまり、イーサリアム2.0では運用はより軽いものになる。

「クライアントは、ステート(状態)を保存しないこと以外は、基本的に通常と同じ承認を行う」とブテリン氏はCoinDeskに語った。

「リアルタイムで状況をステートをつかみ、(クライアントの)マークル証明を使って承認を行うだけ」

夏にローンチか

プロジェクトの中心となる開発者たちは最近、早ければこの夏にイーサリアム2.0をローンチする計画を発表した。そのローンチでは、フェーズ0と、新しいPoSブロックチェーンを構築する最初の構成要素であるビーコン・チェーン(Beacon Chain)が対象となる。

イーサリアム1.xとして知られる現行のプルーフ・オブ・ワーク(PoW)ネットワークからの移行の一部として、ブテリン氏とイーサリアム財団は、イーサリアム2.0が完全に構築されるまで、現行のネットワークをイーサリアム2.0の骨組みで運用することを提案した。究極的には、イーサリアム1.xは2.0の前のトランザクションの巨大なレシートとして存在することになる。

「ステート(つまり、イーサリアム1.x)をコピーして、プルーフ・オブ・ステークチェーンの内部で運用することができる」とブテリン氏は述べた。

「口座残高やすべての機能はそのまま運用が続くが、現在存在するような形でのプルーフ・オブ・ワークチェーンはなくなる。そして2つの別々のチェーンですらなくなる。イーサリアム1.xのトランザクションとイーサリアム2.0はすべて、同じブロックに存在する」

翻訳:山口晶子
編集:増田隆幸
写真:Ethereum creator Vitalik Buterin at ETHDenver 2020. (Image via CoinDesk video)
原文:WATCH: Vitalik Buterin Explains the New Tech Behind Eth 2.0

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