電子政府の経験を活かすエストニア銀行、デジタルユーロを研究

エストニアの中央銀行は2日、同国の電子政府システムの中核を成す技術が、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の開発に活用できるかを調査すると発表した。

この技術は、エストニア企業のガードタイム(Guardtime)が開発した「KSIブロックチェーン」と呼ばれるもの。調査はガードタイムがが、ロンドンの開発企業であるSW7グループと共同で行う。

電子IDを含むエストニアの電子政府ソリューションは今後、CBDCの開発に利用される可能性がある。今回の調査は、特定のテクノロジーに限ることなく進められるという。

エストニア銀行は、今回の調査研究は、ECB(欧州中央銀行)が明らかにしているデジタルユーロの可能性調査を支援するためのものだと説明。また、決済におけるユーザーの習慣が変化している事実を指摘した。

エストニアのデジタル政府の運営経験は、「デジタルマネーの技術フロンティアを探求するプロジェクトを立ち上げるための優れた根拠となる」とエストニア銀行の決済システム部門責任者レイナー・オルト(Rainer Olt氏)は述べた。

エストニアは2004年にEU(欧州連合)に加盟し、2011年初めにユーロを導入している。

翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸、佐藤茂
画像:エストニア(Shutterstock)
原文:Estonia’s Central Bank to Research if Blockchain Can Support a Digital Euro