ビットコインETF、米企業がNY証取に上場を計画──SECに申請

米投資会社のヴァルキリーインベストメントは、子会社を通じてビットコインの上場投資信託(ETF)をニューヨーク証券取引所に上場する計画を進めている。

ヴァルキリー・デジタルアセット(Valkyrie Digital Assets)は22日、米証券取引委員会(SEC)にヴァルキリー・ビットコイン・ファンド(Valkyrie Bitcoin Fund)の組成で申請書を提出した。

申請が受理されれば、同ビットコインETFはニューヨーク証券取引所に上場され、コインベースのカストディサービスが資産の管理・保管を担うことになる。

ビットコインがETFとして証券取引所で取引されるようになれば、ビットコインの現物に加えて、ビットコインを裏付けとする投資商品に対する投資家ベースはさらに拡大する。しかし、米証券取引委員会は、ビットコイン価格の変動性や相場操縦などに対する懸念を理由に、ビットコインETFの組成提案を退けてきた。

米資産運用のVanEckは昨年12月、同社が提案するビットコインETFの再申請を行っている。VanEckは過去に同投資商品の申請書を提出したが、SECはその提案を認めなかった。

一方、バイデン政権の下、米暗号資産(仮想通貨)業界の関係者の間では、ビットコインETFに関する提案は2021年中に認められる可能性が高いとする見方が聞かれる。バイデン米大統領はSEC委員長にゲーリー・ゲンスラー氏を指名。

ゲンスラー氏は、オバマ政権で米商品先物取引委員会(CFTC)の委員長を務め、MIT(マサチューセッツ工科大学)でブロックチェーンを教えるなど、暗号資産の分野に精通していると言われている。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:佐藤茂
|画像:ニューヨーク証券取引所(Shutterstock)
|原文:Valkyrie Digital Assets Files for Bitcoin ETF