- ビットコインは10月7日の急落から反発した一方、イーサリアム、XRP、ソラナは緩やかな上昇を見せた。
- 暗号資産(仮想通貨)マイナーのサイファー・マイニング(Cipher Mining)とビットファームズ(Bitfarms)は、AI主導のコンピューティング能力への需要に対する楽観論の中で10%以上急騰した。
- ヴァンエック(VanEck)のマシュー・シーゲル(Matthew Sigel)氏は、デジタルゴールドというナラティブが現実化すれば、金の上昇はビットコイン価格が64万4000ドルに達することを意味する可能性があると述べた。
ビットコイン(BTC)は10月8日に反発し、前日12万ドル台まで下落した後、再び12万4000ドル近くまで上昇した。
直近では12万3500ドルで取引されており、過去24時間で1.5%上昇した。
アルトコインも上昇に追随したが、週の初めの水準を取り戻すことはなかった。イーサリアム(ETH)、エックス・アール・ピー(XRP)、ソラナ(SOL)、ドージコイン(DOGE)、およびアバランチ(AVAX)はそれぞれ、1%〜3%上昇した。
広範な暗号資産市場のベンチマークであるCoinDesk 20 Indexは2%上昇した。
暗号資産関連株を見ると、ハイパフォーマンスコンピューティングインフラに結びついたビットコインマイナーが再び上昇を主導した。
サイファー・マイニングとビットファームズは11%〜12%の急騰を見せ、クリーンスパーク(CleanSpark)とハット・エイト(Hut 8)は約6%上昇した。
これらの上昇は、人工知能(AI)主導のコンピューティング能力への需要が暗号資産マイナーに利益をもたらすという楽観論に基づいている。
一方、米連邦準備制度理事会(FRB)が8日に公開した9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨は、ほとんどの参加者が年内に利下げを依然として予想していることを示した。しかし、一部の参加者は、9月に利下げは必要ないと主張し、大多数はインフレに対する上振れリスクを重視していた。
金は依然としてディベースメント取引を主導
暗号資産の反発にもかかわらず、金は引き続き「ディベースメント取引(通貨価値下落に備えた取引)」を主導しており、4000ドルを超えて急騰し、現在、年初来で50%上昇している。
このラリーは、財政赤字の増加、不安定な債券市場、および金融緩和への期待に後押しされている。今週、日本の国債利回りが17年ぶりの高水準を記録し、世界的な投資家の不安を増幅させ、暗号資産のようなリスク資産を犠牲にして安全資産としての金に資本を送っている。
バイトツリー(ByteTree)の最高投資責任者であるチャーリー・モリス(Charlie Morris)氏は、金のラリーは投機によって推進されているわけではないとして、次のように述べた。
「市場は活況だが、過熱状態ではない。財政赤字、金融緩和、不安定さ、利下げが金の価格を押し上げているのであれば、弱気に転じる前にそれらの要素が変わる必要があるかもしれない」。
「金はどこかの時点で中間的なピークを迎えるだろうが、いつかを推測するのではなく、証拠を待つのが最善である」と、モリス氏は付け加えた。
金の輝きが衰えたときに次に買いを集める資産はビットコインである可能性があると、モリス氏は主張した。最大の暗号資産であるビットコインが、マクロ要因によるリスク資産のローテーションにおいて第二波の受益者となるという歴史的役割を指摘したのである。
「金が冷め始めると、ビットコインが再び動き出す可能性がある」と、モリス氏は述べた。
ヴァンエックのデジタル資産リサーチ責任者であるマシュー・シーゲル氏は、ビットコインが最終的に金の市場規模の半分を獲得する可能性があるとする自らの長期的な見通しを改めて表明した。
シーゲル氏は7日のXへの投稿で、そのシナリオは、「デジタルゴールド」としてのビットコインが若い世代にとってより魅力的な価値の保存手段となることにかかっていると説明した。
最新の金の上昇を踏まえると、その予測はビットコイン価格が64万4000ドルになることを意味すると、シーゲル氏は述べた。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:CoinDesk
|原文:Bitcoin Rebounds Above $123K as Miners Rally; VanEck Sees $644K BTC Amid Gold Gains


