ネスレ、集英社、JPモルガンなどのブロックチェーン事業担当者が登壇、オンラインカンファレンス2日目開催【btokyo ONLINE 2021】

ネスレ、集英社、JPモルガンなどのブロックチェーン事業担当者が登壇、オンラインカンファレンス2日目開催【btokyo ONLINE 2021】

日本最大級のブロックチェーンカンファレンスをうたう「btokyo ONLINE 2021」(主催:N.Avenue、メディアパートナー:coindesk JAPAN)の2日目が3月2日午前、始まった。ネスレやJPモルガンなどの大企業のブロックチェーン事業担当者が登壇するセッションや、3月1日に発表されたばかりの集英社「マンガアート」の事業責任者らがコンテンツ領域でのブロックチェーンの活用について議論するディスカッションなどが行われた。最終日の2日も午後6時半ごろまで、CBDC、暗号資産市場、デジタル金融、DeFiなどについて議論が行われる予定だ。

ネスレがブロックチェーンと出合ったきっかけ

プレゼンするデュボワ氏(N.Avenue提供)

2日の最初のセッションでは、ネスレのブロックチェーンリード、DXマネージャーであるベンジャミン・デュボワ氏が「ネスレが目指す『サプライチェーン』の新時代──情報の透明性が新たなブランドをつくる」と題してプレゼン。Comexposium Japanの古市優子代表取締役社長が聞き手を務めた。

デュボワ氏はネスレのブロックチェーン活用について紹介。今年3月にスウェーデンで開始するコーヒーのトレーサビリティにおけるブロックチェーン活用事例についても触れた。この仕組みでは、消費者がQRコードを読み込むと、どこのの農園でとれて、どの工場でつくられたかなどが分かるという。

古市氏が、ネスレがブロックチェーンを使うようになったきっかけについてたずねたところ、デュボワ氏は、近年、消費者とサプライヤーが日常的に交流するようになったが、データの更新、監査性の担保などの面で伝統的な技術はうまく活用できなかったと指摘。数年前にIBM経由でブロックチェーンのことを知り、自分たちが望んでいることを実現できると感じたことだと話した。

この後、JPモルガンが進めるオニキス(Onyx)のグローバル決済ネットワーク「Liink(リンク)」ネットワーク&ブロックチェーンのグローバル責任者であるクリスティン・モイ氏と、Onyxでコインシステムを統括するグローバル責任者のナヴィーン・マレーラ氏を招いたディスカッションが行われた。

マンガアートとNFT、ファンエコノミー

(左から)久保田、岡本、溝口、國光の4氏(N.Avenue提供)

午前最後のセッションは、「ブロックチェーンが変えるデジタルコンテンツのエコシステム──XR、ファンコミュニティ、著作物流通」。gumi取締役会長の國光宏尚氏、メディアドゥ取締役CBDOの溝口敦氏、集英社デジタル事業部 次長の岡本正史氏が登壇。モデレーターをbtokyoコンテンツプロデューサーの久保田大海氏が務めた。

前日の3月1日に集英社が発表したばかりの、マンガ原画のデジタルアーカイブを活用したマンガアート販売の新事業「マンガアート」の作品(Real Color Collection)が披露された。岡本氏は、人気漫画『ONEPIECE』などの作品を見せながら、印刷の面ではEPSON、アートブロックチェーン証明書の面ではスタートバーンと組んだことなどを紹介。前日公開したばかりのWebサイトは国外からのアクセスが4割あるなどと話した。

これを受け、國光氏がNFT(ノンファンジブル・トークン)の意義について説明。溝口氏はコンテンツがデジタル化され複製されるようになったことで、たくさんの人が見られるようになったとしながら、そのことがコンテンツの価値を落としてきたのではないかと指摘した。

セッションではまた、コンテンツのファンとの向き合い方についても議論が交わされた。集英社のマンガアートの販売がオークションではなく抽選制であることについて触れられ、岡本氏が制作者・発信者としては「ファンはすべて平等に扱いたい」という思いがあることを話すと、溝口氏は理解を示しながらも、「そのコンテンツが人気がなかったころからのファンであることが証明されるなら、特別大切にしたいという思いもある」などと述べた。

このほかにも、ファントークンなど「ファン」という切り口でもそれぞれ意見が披露された。國光氏は、自身がかかわっている、達成したい夢を持つユーザーと、それを応援するユーザー(ファン)が支援できるファン・エコノミー時代のコミュニティサービス「FiNANCiE」(フィナンシェ)などについて紹介していた。

2日午後は暗号資産市場、デジタル通貨、DeFiに関するセッションが予定

btokyo ONLINE 2021の最終日にあたる3月2日は、午後6時半ごろまで数々のセッションが配信される。

セッションには、▽「『暗号資産』市場の大変動──デジタル資産のフロンティアはどこへ向かうのか?」(クラーケン日本代表の千野剛司氏、コインチェック代表取締役社長の蓮尾聡氏ら登壇)、▽「DeFiは金融を変えるか?──『中央集権型vs.分散型』のデジタル金融をめぐる論点と課題」(Coinbase株式会社 代表取締役の北澤直氏、金融庁 国際デジタル調整官の高梨佑太氏ら登壇)、▽「何のためのデジタル通貨か?──『CBDC』から『プログラマブルマネー』まで」(ヤフーCSOの安宅和人氏、ソラミツ代表取締役社長の宮沢和正氏ら登壇)、▽「デジタル金融の未来──『イーサリアム』の先にあるもの」(ConsenSys 創設者・CEOでイーサリアム共同創設者のジョセフ・ルービン氏登壇)などが予定されている。またネットワーキングタイムも設けられている。

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https://navenue.jp/btokyo2021/

|文・編集:濱田 優
|画像:マンガアート、Real Color Collectionの『ONE PIECE』を示す集英社の岡本氏(N.Avenue提供)

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