【市場動向】イーサリアムクラシックが急上昇、ビットコインは5%高

●ビットコインは協定世界時(UTC)5日21時(日本時間6日6時)現在、57,133ドル前後で取引され、過去24時間で5%上昇。

●24時間のレンジ:53,633ドル~57,356ドル(CoinDesk 20のデータ)。

●イーサリアム(ETH)は協定世界時5日21時(日本時間6日6時)現在、3,476ドル前後で取引され、過去24時間で2.6%上昇。

●24時間のレンジ:3,237~3,530ドル(CoinDesk 20のデータ)

5日、暗号資産(仮想通貨)の価格は概ね上昇し、ビットコイン(BTC)は過去24時間で約5%上昇、本記事執筆時点では57,133ドルで取引されている。イーサリアム(ETH)は4日の下落から回復、3,500ドル付近の史上最高値に向けて上昇した。

フィデリティ・ナショナル・フィナンシャル(Fidelity National Financial)が暗号資産カストディ(保管・管理)を手がけるNYDIG(ニューヨーク・デジタル・インベストメント・グループ)と提携して、アメリカの銀行が顧客にビットコインの売買・保有サービスを提供できる仕組みを提供すると報じられた。市場には強気材料のニュースとなった。

「フィデリティのニュースだけで、ビットコインは6万ドル超えに向けた勢いを回復する可能性がある」とオアンダ(Oanda)のエドワード・モヤ(Edward Moya)氏はコメントした。

さらに、暗号資産を中心とする金融サービスを手がけるギャラクシー・デジタル(Galaxy Digital)が、暗号資産カストディ事業を運営するBitGoの買収に合意したというニュースも暗号資産にとってポジティブな動きとなった。

4月28日以降のビットコイン価格推移
出典:TradingView

イーサリアムクラシック、24時間で53%

5日の大きな話題は、イーサリアムクラシック(ETC)が24時間で53%も上昇したことだ。

2020年、ビットコインやイーサリアムが大きく値を上げた時に取り残されていたイーサリアムクラシック(ETC)のような一部の暗号資産は、投機的なトレーダーに見直され、以前には考えられない水準まで上昇している。

具体的には2020年、DeFi(分散型金融)への期待からイーサリアム価格は4倍に、ビットコインは2倍になったが、イーサリアムクラシックはわずか26%の上昇にとどまっていた。

2021年、暗号資産の価格は軒並み上昇している。柴犬をモチーフにしたドージコイン(DOGE)は117倍に、イーサリアムクラシックも強気トレンドに乗り、年初から13倍に上昇、時価総額は約130億ドルに達した。

データサイトのメッサーリ(Messari)によると、イーサリアムクラシックは5日、史上最高値の87ドルを記録した。6日早朝には一時、100ドルを超えた。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:CoinDesk
|原文:Market Wrap: Ethereum Classic Steals Show From Bitcoin, Ether, Even DOGE