ビットコイン、取引所への純流入量がマイナスに──市場に強気ムード再燃か

ブロックチェーンデータは、ビットコイン(BTC)市場の弱気ムードが弱まっていることを示している。

暗号資産(仮想通貨)取引所へのビットコインの純流入量の7日平均は、4月22日以来初めてマイナスに転じた。グラスノード(Glassnode)のデータで明らかになった。

これは4週間ぶりに、より多くのビットコインが暗号資産取引所から移動していることを意味している。投資家は、価格上昇を期待して、保有を継続しようとする際、保有するビットコインを取引所で管理するのではなく、直接、自身のウォレットなどで保管する傾向にある。

取引所で売却されるビットコインが減少すると、価格が上昇する可能性は比較的に高くなる。

投資家は一般的に、保有するビットコインの売却を行う際、取引所にビットコインを移動させる。取引所への流入は弱気心理を表し、取引所からの移動は強気心理を表す。

ビットコインの取引所流入/流出額
出典:Glassnode

純流入額の7日平均は4月22日にプラスに転じ、5月17日には14カ月ぶりの高水準となる1万628ビットコインとなっが、これは一部の保有者がパニック売りを行ったことを示している。

ビットコインは5月17日には3万ドル近くまで下落し、4月の史上最高値6万4801ドルから50%以上も下落した。今週、取引所の保有残高は7597ビットコイン減の253万ビットコインとなった。

下落した市場が信頼を回復し、ビットコインを再び強気の軌道に乗るには、取引所からのさらなる移動が必要かもしれない。

5000ドルから6万ドルを超えるまでのビットコインの13カ月間の上昇時には、取引所からの継続した移動が見られ、2020年3月から2021年4月にかけて、取引所ウォレットの保有残高は61万5000ビットコイン以上減少していた。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:Glassnode
|原文:Bitcoin Outflow From Exchanges Suggests Confidence Crypto Rout Is Over