米AP通信、NFTマーケットを開始へ──報道写真をポリゴンで発行

米報道機関のAP通信が、175年の歴史の中で撮影された写真を対象とするNFTのマーケットプレイスを開設する。

計画中のマーケットプレイスは、コレクターがAPが撮影してきた一部の写真(NFT)を購入できるもので、ブロックチェーン技術企業のXooa社が開発を主導した。NFTの発行は、ポリゴン(Polygon)ブロックチェーンで行われる。

計画では、最初のコレクションは1月31日から数週間にわたって公開される。宇宙や気候、戦争などのテーマから、特定のAP写真家の作品にスポットライトを当てるものまで、多くのラインナップを揃えていく。

それぞれのNFTには、写真に使用された日時と場所、機材、技術設定を示すメタデータが含まれる。APのマーケットプレイスは、クレジットカード決済だけでなく、MetaMaskを含む暗号ウォレットを使った二次流通(セカンダリーマーケット)取引などにも対応し、今後は暗号資産取引所のバイナンス(Binance)やコインベース(Coinbase)などにも対応する予定だ。

非営利組織であるAPは、NFT事業の収益はジャーナリズムの資金として還元されると説明している。

米国では昨年6月、CNNが過去に報じられたトップニュースの瞬間を集めたNFTコレクション「The Vault」をフロー(Flow)ブロックチェーン上に公開している。

NFT(ノン・ファンジブル・トークン=非代替性トークン):ブロックチェーン上で発行される代替不可能なデジタルトークンで、アートやイラスト、写真、アニメ、ゲーム、動画などのコンテンツの固有性を証明することができる。NFTを利用した事業は世界的に拡大している。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|トップ画像:Shutterstock.com
|原文:Associated Press Launching NFT Marketplace for Its Photographs