【US市場】ビットコイン、オプション満期日を前にレンジ相場

ビットコイン(BTC)は27日、ここ数日の乱高下を経て3万5000ドル〜3万8000ドルのレンジで推移した。

トレーダーは28日のオプション満期日を前にポジションを取り始めている。現時点では建玉は弱気センチメントとなっているが、一部のアナリストは、権利行使価格が最も多くなっている4万2000ドルにビットコインが近づくと期待している。

「20億ドル相当のオプションが28日に満期日を迎えるため、さらなるボラティリティが予想される。トレーダーのセンチメントは入り乱れている」とスタックファンズのレオナルド・ネオ氏は27日、メモに記した。

ビットコインの6カ月プット・コール・スキューはこのところ上昇している。これは市場参加者がダウンサイドのボラティリティから身を守ろうとしていることを示している。

歴史的に見ると、6カ月スキューがプラスになることは弱気センチメントのピークを示しており、2020年4月と2021年5月下旬にも似た状況は起きている。

オプション市場の不確実性はより大きな価格変動をもたらす可能性がある。

「今後数週間で短期的に上昇する可能性はある。だが全体的には金融引き締めの継続が、第1四半期から第2四半期にかけて暗号資産に乱高下をもたらし続けるだろう」とファンドストラットのショーン・ファレルはニュースレターに記した。

最新価格

●ビットコイン:35,668ドル、-4.00%
●イーサリアム:2,321ドル、-7.95%

●S&P500:4327、-0.54%
●ゴールド:1795ドル、-1.91%
●米国10年債:1.81%

大口保有者が中心

ビットコイン取引は、グラスノードのデータによると、機関投資家規模の大きなサイズが中心となっている。下図を見ると、過去1年間、全ビットコイン取引の65%以上が100万ドル以上になっている。

大口取引の増加傾向は、ビットコイン価格が1万ドル〜1万1000ドルだった2020年10月頃から始まったという。だが過去数カ月間、上昇トレンドは鈍化している。

ビットコインのサイズ別送金量(Glassnode)

一部のアナリストは、大口保有者と長期保有者をビットコインの安定した需要源と見ている。だが、価格が下落し続けた場合も変わらないだろうか?

「グローバルな金利政策とリスク資産の下落に関連したマクロ経済の幅広い不確実さの中で、暗号資産市場は新たな試練を迎えている」とクラーケン・インテリジェンスのトーマス・ペルフモ(Thomas Perfumo)氏はコメントした。

アルトコイン

●アバランチの第4四半期:アバランチ(AVAX)は、インセンティブ・キャンペーンなどに後押しされ、第4四半期(2021年10-12月期)にアクティブ・アドレス、トランザクション、預かり金額(TVL)、時価総額で史上最高を記録した。

●ワーナーミュージックグループ、メタバースに「コンサートテーマパーク」:ワーナーミュージックグループ(WMG)は人気メタバース「ザ・サンドボックス(The Sandbox)」に音楽に特化したテーマパークを開設し、メタバースに参入する。エド・シーラン、ブルーノ・マーズ、デュア・リパ、カーディ・Bなどワーナー所属アーティストによる「コンサートと音楽体験」が楽しめるという。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Glassnode
|原文:Market Wrap: Bitcoin Rangebound Ahead of Option Expiry; Expect Higher Volatility