経産省がファッションNFT──アンリアレイジ、TOMO KOIZUMIが参画

経済産業省は、NFTを活用したファッション産業における展示会の高度化について実証事業を始める。ANREALAGE(アンリアレイジ)やTOMO KOIZUMI(トモ コイズミ)など5つのファッションブランドが作品を提供する。

NFT(ノン・ファンジブル・トークン=非代替性トークン):ブロックチェーン上で発行される代替不可能なデジタルトークンで、アートやイラスト、写真、アニメ、ゲーム、動画などのコンテンツの固有性を証明することができる。NFTを利用した事業は世界的に拡大している。

経産省の委託先であるスタートバーンが3月4日から、フィジカルとデジタルで展示する「SIZELESS TWIN(サイズレス・ツイン)」を開催する。メイン会場は、東京都中央区のアートギャラリー「PARCEL(パーセル)」。

スタートバーンは、経産省が公募を行った令和3年度「展示会等のイベント産業高度化推進事業(展示会等における流通・取引の高度化実証事業)」を実施する委託先として採択されている。

ブロックチェーンインフラ「Startrail(スタートレイル)」を活用し、ブランドやデザイナーにおける販売内容の多様化と、長期的な作品管理や収益還元を提案するという。

参加するファッションブランドは、ANREALAGE、HIRUME(ヒルメ)
Masaya Kushino(串野真也)、TOMO KOIZUMI、YUIMA NAKAZATO(ユイマ ナカザト)の5社。

ファッションブランドから提供されるユニーク・ピースに加え、それをもとに生成されたメタバース用3DCGデータのデジクチュール・スカルプチャーや、プロフィール用合成写真データのフィジタル・ポートレートを展示・販売する。

スタートバーン施井泰平代表取締役は、「価値継承を支えるために、ブロックチェーン技術は最善策だと考えています。また、流通の管理や還元金などの仕組みを通して収益源を複線化し、クリエイターを支えつづけることができるという点にも期待が寄せられています」としている。

|取材・テキスト:菊池友信
|編集:佐藤茂
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