暗号資産ファンド、流入超が続く──BTCファンドは12月上旬以来の高水準

暗号資産(仮想通貨)ファンドは、ヨーロッパでの資金流出にもかかわらず、前週比3倍の流入増となり、約3カ月ぶりの高水準となった。

暗号資産運用会社コインシェアーズ(CoinShares)が7日に発表したレポートによると、3月4日までの1週間に暗号資産投資ファンドは1億2700万ドルの流入超となった。地域別内訳は、南北アメリカが1億5100万ドルの流入超、一方、ヨーロッパは2400万ドルの流出超となった。

ロシアのウクライナ侵攻を受けて始まった乱高下を経て、ビットコイン(BTC)の値動きが落ち着いてきたことが一因となったようだ。

「地政学的イベントにもかかわらず、投資家は暗号資産を依然として支持している」(コインシェアーズ)

ビットコインは、2月24日に月間最安値3万4652ドルまで下落した後、先週は4万4767ドルまで上昇。当記事執筆時点では3万8300ドル付近となっている。

イーサリアム(ETH)は、3月1日に3015ドルまで上昇したが、現在は2500ドルまで低下している。

ビットコインファンドは先週、9500万ドルの流入超となり、12月上旬以来の高水準となった。イーサリアムファンドも2500万ドルの流入超となり、過去13週間で最も高水準となった。過去数カ月のネガティブセンチメントを経て、変化の兆しが表れている可能性があるという。

複数のファンドに投資するマルチアセットファンドは、860万ドルの流入超となった。

アルトコインファンドは状況はさまざまだった。ソラナ(SOL)ファンドは170万ドル、ポルカドット(DOT)ファンドは90万ドルの流出超となった。一方、カルダノ(ADA)ファンドは90万ドルの流入超、ライトコイン(LTC)ファンドとエックス・アール・ピー(XRP)ファンドもわずかながら流入超となった。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinShares
|原文:Crypto-Fund Inflows Tripled Last Week to Highest in Almost Three Months
※編集部より:本文を一部修正して、更新しました。