暗号資産先物市場で10億ドル超の清算、今年最大規模

暗号資産先物市場では過去24時間で10億ドル(約1300億円)を超える清算が発生した。市場センチメントは弱く、主要暗号資産は重要なサポートレベルを失った。

ビットコイン(BTC)は過去24時間で8%下落、アジア取引時間の始めには一時、3万ドルを割った。イーサリアム(ETH)、バイナンスコイン(BNB)、エックスアールピー(XRP)も同様に下落した。

さらにテラ(LUNA)はステーブルコインのterraUSD(UST)が米ドルとのペッグを失ったことで50%も下落。一方、ミームコインのドージコイン(DOGE)は6%の下落にとどまった。

こうした値動きによって10日、暗号資産先物市場では今年最大の清算損が発生した。ビットコイン先物は3億4600万ドル、イーサリアム先物は3億2100万ドル、テラ先物は8900万ドルと、多額の清算となった。

出典:Coinglass

10億ドル超の清算のうち、7億9300万ドル超はロングトレーダー、すなわち価格上昇に投資したトレーダーから生じたもの。さらにそのうちの約2億5700万ドルは暗号資産取引所OKXで、1億8100万ドルのバイナンス(Binance)、1億200万ドルはFTXで生じた。

建玉(未決済の契約総数)は5.6%減少し、トレーダーがさらなる下落を予想してポジションを閉じたことを表している。暗号資産市場は過去24時間で時価総額の約8%を失った。

当記事執筆時点、市場は徐々に回復しているようだが、さらなる回復は、以前に指摘されたように、株式市場の動きに左右されるだろう。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Coinglass
|原文:Crypto Market Crash Leads to $1B in Liquidations, Majors Lose Pivotal Support