イーサリアム「The Merge」のリハーサル成功、STEPNにDDoS攻撃【6/4~6/10のトップニュース】

今週のトップニュースをダイジェストで振り返ります。

SPAC上場に逆風──低い評価額と規制に直面する暗号資産業界

SPAC(特別買収目的会社)上場は、ウォール街で最もホットな上場手法だった。だが、市場の低迷と米証券取引委員会(SEC)の規制強化によって、熱気は冷めつつある。

米フォーブス(Forbes)は6月1日、香港のSPAC「Magnum Opus Acquisition Ltd.」との合併を通じて上場する計画を破棄したと発表した。

途方に暮れる入社予定者に聞く──米コインベースが突然の内定取り消し

米暗号資産(仮想通貨)取引サービス大手のコインベース(Coinbase)が弱気相場に対応したコスト削減策の一環として内定の取り消しを発表、入社予定者は見捨てられてしまった。

我々は、同社から突然の通知を受け、途方に暮れる入社予定だった3人に話を聞いた。3人は、コインベースは暗号資産業界で最も安定したブランドで、スナップ(Snap)やメタ(Meta)などのIT大手よりも優れた会社だと考えていた。

STEPNにDDoS攻撃──ユーザーには「休憩」を推奨

ソラナ(Solana)ブロックチェーンを基盤とした「move-to-earn(歩いて稼ぐ)」ゲームのSTEPNは、複数回のDDoS攻撃(分散型サービス拒否攻撃)を受けた。

STEPNは5日、ユーザーに対して、サーバーの安全確保と攻撃からの回復に取り組む間、「少し休憩」することをツイッターで推奨し、エンジニアが1時間〜12時間かかる問題の解決に取り組んでいると述べた。

米SEC、2017年のバイナンスコインのICOを調査:報道

米証券取引委員会(SEC)は、バイナンスが2017年に行ったバイナンスコイン(BNB)のICO(イニシャルコインオファリング)が無登録の有価証券販売に該当するか否かを調査している。ブルームバーグが6日、伝えた。

暗号資産ファンド、2週連続の資金流入──ビットコインファンドがけん引

コインシェアーズ(CoinShares)が6月6日発表したレポートによると、ビットコインファンドは6月3日までの1週間、1億2590万ドル(約166億円)の流入超となり、年初からの純流入は5億600万ドルに達した。暗号資産ファンド全体では1億ドルの流入超となり、これは、ビットコインファンドへの資金流入が他の暗号資産ファンド、すなわちアルトコインファンドの資金流出をカバーしたことを意味する。

投資額は15億ドル超、投資先は340超──アニモカブランズ、未監査レポート発表

NFTとメタバースに積極的に投資している香港のアニモカブランズ(Animoca Brands)の投資額は、同社が6月6日に明らかにした未監査のレポートによると、4月末時点で15億ドル(約1980億円)を超えた。投資先は340以上にのぼる。

「ダウンラウンド」で評価額が3分の1に──米ブロックファイ、上場にも影響か

暗号資産(仮想通貨)レンディング大手の米ブロックファイ(BlockFi)は、これまでよりも低い評価額で資金調達ラウンドを終えそうだ。The Blockが伝えた。今回のラウンドでは同社の評価額は10億ドル(約1330億円)になると、関係者は述べたという。

資金調達ラウンドにおいて、企業評価額が過去の評価額を下回ることを「ダウンラウンド」と呼ぶ。

中央集権型取引所(CEX)から分散型取引所(DEX)への移行進む:チェイナリシス

ブロックチェーン分析会社の米チェイナリシス(Chainalysis)によると、2021年4月〜2022年4月、ユーザーはDEXに2240億ドル(約29兆6000億円)相当の暗号資産を送り、コインベース(Coinbase)などのCEXの1750億ドル(約23兆1000億円)を上回った。

テレビ朝日、凸版印刷のメタバース空間に出店──商品展示から販売まで

テレビ朝日は6月6日、凸版印刷が提供するメタバースモールアプリ「メタパ」に、テレビ朝日の本社社屋をイメージしたバーチャル店舗を構築したと発表した。テレビ番組で紹介した商品を展示し、販売まで手掛ける。

暗号資産規制を強める香港、次はNFTか

香港証券先物委員会(SFC)は今週、NFTが持つリスクについて、投資家に注意を促す文書を発行した。

「他の仮想資産と同様に、NFTは流動性の低い二次市場、ボラティリティ、不透明な価格設定、ハッキング、詐欺などの高いリスクにさらされている。投資家はこれらのリスクに注意し、仮に十分に理解できず、潜在的な損失に耐えられない場合は、NFTに投資するべきではない」

これらはすべて真実だ。だが問題は、SFCがNFT市場を規制し始めたように見えることだ。SFCは現状、ほとんどのNFTは規制の対象外と述べている。

暗号資産における量的引き締めに相当:米モルガン・スタンレー

暗号資産(仮想通貨)市場の弱さ、テラUSD(UST)の失敗、分散型金融(DeFi)のレバレッジの減少は、結果的に「暗号資産における量的引き締めに相当するもの」を引き起こしたと米モルガン・スタンレー6月7日、レポートで述べた。

米ドル連動型ステーブルコインのテラUSD(UST)の崩壊により、テザー(USDT)も一時的にドルペッグを失い、暗号資産市場の下落につながったという。

ボラティリティがユーザーの広がりに影響:米シティ

暗号資産(仮想通貨)はピークを大きく下回っており、テラUSD(UST)の崩壊を受けたステーブルコインに関する懸念の高まりが、テザー(USDT)からの資金流出を招いていると米銀大手シティバンクは7日、レポートで述べた。これらの懸念が、暗号資産市場の下落をさらに悪化させた可能性があるという。

イーサリアム、「The Merge」に向けた初の本格的リハーサルに成功

イーサリアム・ブロックチェーンは8日、来たるべき「The Merge」に向けた最初の本格的なリハーサルを成功させた。

プルーフ・オブ・ワーク(PoW)で稼働していたテストネット「Ropsten」を、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)で稼働しているビーコンチェーン(Beacon Chain)に統合。このプロセスは、(すべてがうまくいけば)わずか数カ月後にはイーサリアムのメインネットワークで実行されることになる。

ソラナ、1億ドルを韓国の暗号資産スタートアップに投入──東京に続き「Hacker House」も予定

Solana(ソラナ)は、韓国の暗号資産スタートアップに最大1億ドル(約130億円)を投入する。先月のテラ(Terra)エコシステムの崩壊で、まだ動揺している開発者市場に入り込もうとしているようだ。

リリースによると、エコシステムの2つの主要プレーヤーであるソラナ・ベンチャーズ(Solana Ventures)とソラナ財団(Solana Foundation)は「すべてのWeb3領域」に投資と助成金を提供していく。8月上旬に予定しているイベント「Hacker House」で、韓国の開発者コミュニティと直接対面することも計画している。

「メタバース」の生みの親がメタバース構築へ──SF作家のニール・スティーヴンスン氏、Lamina1を発表

「メタバース(Metaverse)」という言葉は、1992年、SF作家のニール・スティーヴンスン(Neal Stephenson)氏が大ヒット小説『スノー・クラッシュ(Snow Crash)』の中で生み出した。それから30年、スティーヴンスン氏は今、暗号資産界の大物ピーター・バッセネス(Peter Vessenes)氏とともに自身のビジョンを実現しようとしている。

2人は6月8日、メタバースに特化した独自ブロックチェーン「Lamina1」を構築すると発表した。バッセネス氏がCEO、スティーヴンソン氏が会長を務める。

個人向けマイニング、1万円から投資可能に:FUELHASH

再⽣可能エネルギーを活⽤したビットコインマイニング事業を手掛けるFUELHASHは6⽉8⽇、ハッシュレートレンタルサービス「FUELMINING(フエルマイニング)」の提供を開始すると発表した。1万円から購入でき、個人投資家の需要を喚起する。

ビットコインETF承認に楽観的見通し、グレイスケールとビットワイズ【Consensus 2022】

テキサス州オースティンで6月9日に開幕した米CoinDeskのイベント「コンセンサス 2022(Consensus 2022)」で、暗号資産投資会社のグレイスケール(Grayscale)とビットワイズ(Bitwise)は、ビットコインETF(上場投資信託)はまもなくSECの承認を得るだろうとの楽観的な見方を示した。

ビットワイズの最高投資責任者マット・ホーガン(Matt Hougan)氏は、最近のビットコイン先物ETFの認可状況を踏まえて、「暗号資産コミュニティのペースではないにせよ、SECは本当に前に進んでいる。SECが事態を硬直させていると見ることは間違っている」と述べた。

3回目の暗号資産の冬はチャンス:フィデリティCEO【Consensus 2022】

フィデリティ・インベストメンツ(Fidelity Investments)会長兼CEOのアビゲイル・ジョンソン(Abigail Johnson)氏は「コンセンサス 2022(Consensus 2022)」で聴衆に実践的なアドバイスを提供しつつ、暗号資産(仮想通貨)の長期的なファンダメンタルズに対する信念は強いままだと述べた。

「私は逆張り投資家として育ってきたので、無条件に次のように反応する。すなわち、長期案件のファンダメンタルズが本当に強いと信じているなら、他の誰もが手を引いているときこそ、大きく投資し、いっそう激しく取り組むときだ」

デジタルドルは「荒唐無稽なアイデア」:米サークル幹部【Consensus 2022】

パネリストの1人が冒頭の発言で「F**k the Fed」と言ったとき、激しい討論になることは明らかだった。

発言はビットコイン支持者のものではなく、ウィラメット大学法学部教授で暗号資産業界を激しく批判しているローハン・グレイ(Rohan Grey)氏のものだ。同氏は、現行の銀行システムに対する敵意をビットコイン支持者と共有しているが、デジタル時代に銀行システムをリプレースする方法についてはまったく異なるアイデアを持っている。

GMO、Web3に特化したCVCを設立──ベンチャーが直面する課題解決に

GMOインターネットが、Web3領域を投資ターゲットに置いたコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)を設立する。世界的に注目を集めるWeb3において、国内のスタートアップは多くの課題に直面しており、GMOは同領域のベンチャー企業の成長を後押しする方針だ。

6月末までにハンズオン型のCVC「GMO Web3」を設立する。計画では、スタートアップに出資・融資するだけに留まらず、ブロックチェーンや暗号資産(仮想通貨)取引所、法定通貨などに連動するステーブルコイン、NFT事業などを開発してきたエンジニアが技術支援を行っていく。

|文・編集:coindesk JAPAN編集部
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