トークン化は重要な前進だが、パブリック・ブロックチェーンでは不可能:米通貨監督庁長官代行

米通貨監督庁(OCC)の長官代行で、暗号資産に懐疑的なことで知られるマイケル・シュー(Michael Hsu)氏は、資産のトークン化は金融の未来に向けての重要な前進だが、分散型のブロックチェーンは、この動きを扱うには問題がありすぎるかもしれないと考えている。

分散化、セキュリティ、スケーリングを一度に達成することは「パブリック・ブロックチェーンでは不可能」とシュー氏は6月16日に行われたAmerican Bankers Associationのイベントで述べた。

「そのため、暗号資産業界は概ね自己言及的で、現実の世界から切り離されたままだ」と同氏は語り、業界は「数年にわたってメインストリームで脚光を浴び、数十億ドルのベンチャーキャピタル投資が行われ、何百万時間もの開発が行われているにもかかわらず、未成熟でリスクにあふれている」と続けた。

OCCをはじめとするアメリカの銀行規制当局は、暗号資産への関与には厳しい監視が必要と警告しているが、大手銀行など多くの金融機関がブロックチェーンプロジェクトに実験的に取り組んでいる。

シュー氏は、そうした「一元的に運営され、信頼できるブロックチェーンは、セキュリティを実現し、効率的にスケール(規模拡大)できる可能性がある」と語った。また、トークン化には「分散化やトラストレスであることは必要ない」と付け加えた。

「トークン化では、理論的には指示、取引、決済を1つのステップに集約でき、摩擦を取り除くことができる──ただし前提としては当然、そうしたテクノロジーが法定通貨や現実世界の決済システムと相互運用可能であること」「トークン化に関する法的基盤の整備が必要となる」

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:米通貨監督庁のマイケル・シュー長官代行(CoinDesk)
|原文:U.S. Banking Watchdog Makes Case for Tokenization, Just Not on Public Blockchains