米マイニング企業、AIクラウドサービスで2社目の顧客獲得──3年で約650億円の契約

暗号資産マイニングのアプライド・デジタル(Applied Digital)は、子会社を通じて開始したAI(人工知能)クラウドサービスで、2社目の顧客を獲得したと発表。金額は、36カ月で最大4億6000万ドル(約644億円、1ドル140円換算)にのぼる可能性があると23日、プレスリリースで述べた。発表の後、同社の株価は17%上昇した。

他の暗号資産マイニング事業者と同様にアプライド・デジタルは、暗号資産市場が低調ななか、新たな収入源を模索してきた。そして最も大きな可能性を示しているのが、最近、急激に関心と需要が高まっているAIクラウド・コンピューティングだ。

今年5月には1社目のAI顧客の獲得を発表、今後2年間で最大1億8000万ドル相当と発表している。またアプライド・デジタルは、AIクラウドの提供に向け、ハードウェアメーカーのスーパーマイクロ(Supermicro)と提携している。

マイニング事業者は安価な電力にアクセス可能で、すでにインフラとしてデータセンターを保有している。しかし、そうした選択肢を選ぶと、顧客対応能力を構築し、AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)などの既存大手と競争し、多くの場合、データセンターの質を向上させる必要がある。

同業のアイリス・エネルギー(Iris Energy)も最近、ハイパフォーマンス・コンピューティングを求める顧客を獲得する戦略を復活させると発表している。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:出荷待ちのマイニング用機器(CoinDesk)
|原文:APLD Signs Artificial Intelligence Hosting Deal Worth Up to $460M