ビットコイン現物ETFの後には、イーサリアムが続くだろう:バーンスタイン

グレイスケール(Grayscale)は先週、アメリカ証券取引委員会(SEC)に対し、グレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)の上場投資信託(ETF)への転換を巡る裁判で画期的な勝利を収め、規制当局がスポットETFの申請を評価するための明確な原則を示したと投資会社のバーンスタイン(Bernstein)が9月4日の調査報告書で述べた。

「暗号資産(仮想通貨)ETFのチャンスはビットコイン(BTC)だけに止まらず、複数の暗号資産に広がるだろう」とゴータム・チュガニ(Gautam Chhugani)氏率いるアナリストは書いている。

業界初のビットコイン現物ETFは10月中旬から3月中旬の間に登場し、グレイスケールを含むすべてのスポットETF申請の承認が同時に行われるだろうとレポートは述べている。

「イーサリアム(ETH)はCME先物市場とスポット市場という類似の市場構造を持っていることから、スポットETFを求める業界の動きは、ETHがBTCの直後に続くだろう」とアナリストは書いている。

資産運用業界は、ビットコインやイーサリアムだけでなく、ソラナ(SOL)やポリゴン(MATIC)といった他の主要ブロックチェーンや、さらには分散型金融(DeFi)資産の代表的なものを含む領域まで押し進めることが予想されると報告書は述べている。DeFiとは、従来の仲介者を介さずにブロックチェーン上で行われる融資、取引、その他の金融活動の総称だ。

これは資産運用業界にとって、急成長する資産クラスで健全な手数料を得るための大きな商機だと報告書は付け加えている。

「法廷での強力なショー(2カ月の間にリップルとグレイスケール)、ETFの可能性の高まりと進歩的な機関投資家の関心は、過去のリテール主導の暗号資産のサイクルとは異なり、前例のない資本主導のサイクルに暗号資産を位置づけている」と報告書は付け加えた。

米CoinDeskの親会社であるデジタル・カレンシー・グループ(DCG)はグレイスケールを所有している。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Joseph Sohm/Shutterstock
|原文:Crypto ETF Opportunity Doesn’t Stop at Bitcoin, Extends Into Multiple Digital Assets: Bernstein