ビットコインクジラ、15億ドル相当を積み増し──ETF期待で楽観的に

ビットコイン(BTC)の大規模投資家(クジラ)は、最近の弱気相場でも保有量を大幅に増加させている。暗号資産(仮想通貨)分析会社IntoTheBlockのデータによると、ビットコイン供給量の少なくとも0.1%(約725億円相当以上、1ドル145円換算)を保有するアドレスが、8月後半の2週間で保有量を合計15億ドル(約2175億円)増加させた。

IntoTheBlockのリサーチ責任者ルーカス・アウトミュロ(Lucas Outumuro)氏はこの増加について、中央集権型取引所への流入がゼロに近い中で発生しており、「単に取引所アドレスに資金が移動しているのではなく、本質的な買いの需要がある」ことを示唆していると指摘した。


ETF期待で楽観的に

クジラの売買は市場に大きな影響を与える可能性があるため、暗号資産ウォッチャーは市場の動きを予測するためにクジラの行動を注意深く観察している。

今回の購入は、ビットコイン価格が2カ月ぶりの安値に下落した後、ビットコインETF(上場投資信託)を上場させることを目指すグレイスケール・インベストメンツ(Grayscale Investments)に対して米裁判所が有利な決定を出したことによって一時的に上昇した時期に行われた。

IntoTheBlockのデータによると、ビットコインが6月以来の安値となる2万6000ドル(約377万円)を下回るまで10%以上急落した8月17日以降に初めて、クジラが保有量を増やした。その後、29日にグレイスケールに有利な決定が出されたことを受け、その週にも保有量を増やしている。連邦控訴裁判所は、グレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)のETF(上場投資信託)への転換を求めるグレイスケールの申請を却下したことを見直すよう米証券取引委員会(SEC)に命じた。

アナリストらはこの裁判所の決定を、アメリカ初のビットコインETFの上場に向けた重要な前進であり、新たな層の投資家がビットコインによりアクセスしやすくなるものと解釈した。

しかし、この決定によって起きた一時的な上昇分は帳消しになり、ビットコインは9月1日には2万6000ドルを下回った。

アウトミュロ氏は今回の保有量増加について、弱い値動きにもかかわらず「ETFの決定が近づくにつれ、機関投資家がビットコインに楽観的になっている」ことを示唆していると指摘した。

|翻訳・編集:林理南
|画像:Todd Cravens/Unsplash
|原文:Large Bitcoin Holders Accumulate $1.5B Worth of BTC as Price Wavers