FTX売却懸念を消化し、主要トークンはわずかに回復──XRPとSOLが牽引

ビットコイン(BTC)と主要暗号資産(仮想通貨)は、今週初めに一時的に売り懸念につながった現在進行中のFTX裁判の判決に対する懸念をトレーダーが消化したことで、じりじりと上昇した。

BTCは1.5%上昇し、9月14日の欧州時間には2万6100ドル以上で取引された。イーサは1650ドルに下落する前に1700ドルに近づいた。エックス・アール・ピー(XRP)とソラナ(SOL)は主要トークンの中で上昇をリードし、3%も上昇した後、後退した。

数百のトークンの価格を追跡する広範な指数であるコインデスク・マーケット・インデックス(CMI)は、過去24時間で1.67%上昇した。

中型トークンではソーチェーン(RUNE)が、開発者がシェイプシフト(ShapeShift)と共同で構築したツールを介してビットコインのクロスチェーンスワップを可能にする方法を発表したため、6.8%上昇した。

SOLの上昇は、暗号資産取引所FTXが今週初めの破産裁判所への提出書類で、同社が11億6000万ドル(約1682億円、1ドル=145円換算)相当のSOL(トークン発行残高の約16%)と約5億6000万ドル(約812億円)のBTCを保有していることを明らかにしたときにも起こった。残りの保有分は、あまり知られていない流動性の低いトークンだ。

9月13日、米デラウェア州連邦破産裁判所の裁判官は、FTXが債権者に返済するために保有する暗号資産を売却・投資することができるという判決を下した。

SOLは判決を受けて最大4%下落したが、その一部はベンチャー投資としてロックされており、売却はできない。FTXが保有するもう一つのトークンであるアプトス(APT)は2%近く下落した。

一方、FxProのシニア・マーケットアナリストのアレックス・カプチケヴィッチ(Alex Kuptsikevich)氏は米CoinDeskに電子メールで、プロのトレーダーの間では弱気なセンチメントがそのまま残っていると語った。

「問題は、最近の急落が次の上昇の起点となるかどうかだ。直近の高値付近の動きから目を離さない方がいい。今のところ、相場は上に行くことを許されていない」とカプチケヴィッチ氏は述べている。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:XRP, SOL Lead Slight Crypto Majors’ Recovery After FTX Sell-Off Fears