ビットコインのオンチェーンデータは強気の底流を示している

ビットコイン(BTC)の強気な底流は、退屈なほど穏やかな暗号資産(仮想通貨)の海の下に潜んでおり、価格上昇の舞台を整えている。

Blockware Solutionsとグラスノード(Glassnode)によると、ビットコインの流通量のうち、過去1カ月以内にオンチェーンでアクティブになった割合が、今週初めに過去最低の5.4%に低下した。言い換えれば、少ないコインが取引されており、供給サイドの弱さを示している。直近のビットコインの流通量は約1948万枚だった。

「価格はマージンで設定されるため、ビットコインを売ったり買ったりする人々が短期的な価格変動を引き起こす。供給の減少が示すように、供給側の非流動性が増大し続けており、需要促進のきっかけがあれば価格は急騰するだろう」とBlockware Solutionsは電子メールで述べている。

BTC価格と最近1カ月の供給量(Blockware Solutions/Glassnode)

1年以上アクティブでない流通量の割合は70%近くに達している。バイ・アンド・ホールドは依然として暗号資産市場で好まれる戦略であり、いわゆる長期保有者が流通供給の75%以上を支配している。グラスノードは、長期保有者を少なくとも155日間コインを保有しているアドレスと定義している。

強気のカタリストを待つ

ビットコインのスポット上場投資信託(ETF)が上場される可能性が数カ月先であることに加え、マクロと規制の懸念が弱気派に有利である。

「マクロのシナリオはかつてないほど不透明で、『長期的に上昇し続ける』という一般的なムードが、暗号資産を含むリスク資産に蓋をする可能性がある」とFalconXのリサーチ責任者、デビッド・ラワント(David Lawant)氏は9月12日の購読者向けメモで述べた。

「また、今後6〜12カ月の間に、政府によって差し押さえられたウォレット、連邦破産法第11条のポートフォリオ、大規模なトークンのアンロックから売り圧力がかかる可能性もある。そして、アメリカで規制措置が強化されるかどうかはいまだ不透明だ」とラワント氏は付け加えた。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Blockware Solutions/Glassnode
|原文:Bitcoin Onchain Data Show Bullish Undercurrents