ビットコイン、2万7000ドルを割り込む──イーサリアムは1週間の下落の後、安定の兆し

元ヘッジファンド・マネージャーでCNBCの番組「マッド・マネー」の司会者であるジム・クレイマー(Jim Cramer)氏を含むアナリストの間で弱気な声が高まり、ビットコイン(BTC)は過去24時間で1%弱下落した。暗号資産(仮想通貨)市場全体の時価総額は0.3%の減少だった。

イーサリアム(ETH)は、ほぼ1週間続いた下落の後、0.5%上昇し、1500ドル付近で安定の兆しを見せた。このトークンは10月9日、影響力のあるイーサリアム財団が270万ドル(約4億円、1ドル=150円換算)相当のETHをステーブルコイン用に売却した後、下落し始めた。

エックス・アール・ピー(XRP)とバイナンスコイン(BNB)は0.4%下落し、ソラナ(SOL)は1.4%下落した。大型トークンの中で唯一上昇したのはチェーンリンク(LINK)で、2.2%の上昇だった。ある調査会社が、リアルワールド資産(RWA)のトークン化のトレンドから利益を得るための「最も安全な賭け」だと指摘したためだ。

数百のトークンで構成される指標であるコインデスク・マーケット・インデックス(CMI)は0.4%下落し、投資家の保有資産の全体的な損失を示唆した。

クレイマー氏は10月10日、弱気なアナリストの仲間入りをし、ビットコインが「大きく下がる」可能性を示唆した。

今週初め、複数のトレーダーが米CoinDeskに語ったところによると、ハマスとイスラエルの紛争が悪化するにつれ、ビットコインやテクノロジー株などのリスク資産がさらに下落し、世界的な不安定化への懸念と安全資産への逃避を促すと彼らは予想している。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin Drops Below $27K, Ether Stable as Jim Cramer Pokes Bearish Calls