エルサルバドルは、ビットコイン(BTC)と暗号資産富豪をターゲットに、同国に長期滞在者を呼び込もうと最新の取り組みを進めている。
同国は12月7日に「Freedom VISA」プログラムを開始し、少なくとも100万ドル(約1億4500万円、1ドル=145円換算)相当のビットコインまたはステーブルコインのテザー(USDT)を投資した年間最大1000人に居住権を与える。
対象者は長期滞在が許可され、完全な市民権取得への道が開かれる。申請には999ドル(約14万5000円、返金不可)のBTCまたはUSDTが必要で、手続きは12月8日から開始されている。
技術的なプロセスは、USDTの発行元であるテザー・グローバル(Tether Global)が担当する。
これは、富裕層が居住許可と引き換えにその国の債券や不動産に一定額を投資する、いくつかの国が提供する「ゴールデンビザ」の概念に似ている。
国家がビットコインやテザーへの投資で居住を許可するのは初めてのことだ。エルサルバドルは、定員が毎年埋まれば、少なくとも10億ドル(約1450億円)の預金を受け取ることができる。
エルサルバドルは2021年9月、ビットコインを法定通貨として認めた最初の国となり、歴史を作った。それ以来、エルサルバドルはビットコイン投資を行い、国庫に2700BTC以上を保有している。
これらの措置は、エルサルバドルの米ドルへの依存度を下げ、より新しい収入源を誘致することでハイパーインフレと闘うという、より広範な計画の一環であると、ナジブ・ブケレ(Nayib Bukele)大統領は長年にわたって語ってきた。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:El Salvador Could Rake In $1B Bitcoin Investment per Year With New ‘Freedom VISA’