イーサリアムが上昇三角形を突破、5200ドルに達する可能性
  • イーサリアムの週足チャートは上昇三角形のブレイクアウトを示した。
  • Kraken OTCのテクニカル分析によると、この三角形のパターンは5200ドルが目標価格になっている。

Kraken OTCのテクニカル分析によると、イーサリアム(ETH)は「上昇三角形」のパターンを抜け出し、過去最高値の5200ドルへの道を見つけた可能性がある。

時価総額第2位の暗号資産(仮想通貨)であるETHは、今週初めに3000ドルの大台を突破し、2022年8月と2023年4月の高値を結ぶ水平トレンドラインの上に足場を築いた。このトレンドラインは、2022年6月と2022年11月の安値を結ぶ上向きのボトムラインとともに、週足チャートで上昇三角形を形成している。

言い換えれば、強気派は長年の抵抗線を突き破り、一連の高値更新で弱気派の力が徐々に弱まった後、市場の主導権を取り戻したことになる。

「ETHは、週足チャートの重要なピボットであり、上昇三角形形成の上限である2141ドルを下回っていない。この形から推測されるターゲットは約5200ドルで、これはETHの史上最高値だ」とKraken OTCは2月21日にCoinDeskと共有したニュースレターの中で述べている。

イーサリアムは上昇三角形パターンから抜け出し、一目均衡表の雲の上で取引されている。雲は価格チャートの緑と赤の線で表されている。(Kraken OTC, TradingView)
イーサリアムは上昇三角形パターンから抜け出し、一目均衡表の雲の上で取引されている。雲は価格チャートの緑と赤の線で表されている。(Kraken OTC, TradingView)

イーサリアムは12月上旬以降、上昇三角形の上辺を何度かもてあそび、1月上旬には一時2700ドルの高値まで上昇した。

しかし、価格はすぐに押し目買いの需要を試すようにブレイクアウトポイント(三角形の上端)まで後退したが、強気筋の支援を受けて、以前のレジスタンスからサポートに転じた部分が底堅く、強気のトレンド転換を進めた。

Kraken OTCによると、一目均衡表のような他の指標も強気を示している。

一目均衡表は、1960年代に日本人ジャーナリストの細田悟一氏によって考案されたもので、先行スパンA、先行スパンB、転換線、基準線、遅行スパンの5本の線で構成されている。先行スパンAと先行スパンBのスプレッドが「雲」を形成する。強気の雲は緑色、弱気の雲は赤色だ。雲の上と下でのクロスオーバーは、強気と弱気のトレンドの変化を表す。

記事執筆時点では、イーサリアムは週足チャートでは一目均衡表の雲の上で取引されている。

「週足の一目均衡表モデルによると、ETHは転換線、基準線、そして一目均衡表そのものを上回り、強気の姿勢にある。注目すべき重要なレベルは2141ドルであり、これを下回る終値は上昇三角形パターンを無効にすることになる」とKraken OTCは付け加えた。

チャート上の強気の姿勢は、前向きなファンダメンタルズ供給見通しと一致している。一部のアナリストによると、イーサリアムがプルーフ・オブ・ステークに移行して以来、イーサリアムの供給量は顕著に減少しており、上昇の機は熟しているという。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Kraken OTC, TradingView
|原文:Ether’s Triangle Breakout Could Push It to New All-Time High of $5.2K: Kraken OTC