ビットコインは7万4000ドルを目指す──ETFは10億ドルの純流入を記録
  • ビットコインは3月12日の下落を覆し、13日に7万3000ドルを超えた。
  • ビットコインのスポットETFは、ビットコインベース、ドルベースともに、1月に取引を開始して以来最高の資金流入を記録した。
  • こうした価格動向は、機関投資家が市場の動きを主導していることを示唆していると一部のオブザーバーは述べている。

ビットコイン(BTC)は3月13日に7万3000ドルを超えた。24時間で2.5%上昇したことになり、3億6000万ドル(約540億円、1ドル=150円換算)の清算イベントで暴落した12日の損失を取り戻した。

この上昇は、上場投資信託(ETF)への資金流入がドルとビットコインの両面で記録的な一日となったことを受けたものだ。BitMEXリサーチが追跡・引用したデータによると、スポットビットコインETFは12日に1万4706BTC、10億ドル(約1500億円)以上の純流入を記録し、2月の記録である6億7300万ドル(約1010億円)を上回った。

ブラックロック(BlackRock)は8億4900万ドル(約1270億円)の資金流入を記録し、グレイスケールは7900万ドル(約118億円)の資金流出となった。全体の総流入額は40億ドル(約6000億円)の大台を超えた。

一部のトレーダーは、ビットコインの値動きは機関投資家の買いを示唆していると述べた。

FxProのシニアマーケットアナリストであるアレックス・カプチケヴィッチ(Alex Kuptsikevich)氏は、CoinDeskへの電子メールで、「日中の動きは、大規模な機関投資家の行動を思わせ、取引アルゴリズムが動きを横取りし、リテールトレーダーもしばしば参加している」と述べた。「いずれにせよ、全体的なトレンドは強気を維持しており、ビットコインは欧州時間の初めに向かうにつれて高値に向かって戻っている」。

プロの投資家の間では一般的な市場センチメントは依然として強気であり、ETFからの買い需要が増加し続ける中、今年後半に市場が「セルサイドの危機」に直面すると予想する人もいる。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin Eyes $74K as BTC ETFs See Record $1B in Net Inflows