グレースケールのビットコインETF、1日の流出額が過去最低の1800万ドルに

グレイスケール(Grayscale)のビットコイン(BTC)スポット上場投資信託(ETF)は4月10日に約1800万ドル(約27億円、1ドル=150円換算)の資金流出を記録し、これは1月にローンチして以来、過去最低の数字だったとビットメックス・リサーチ(BitMEX research)とファーサイド・インベスターズ(Farside Investors)がXへの投稿で述べた。

この数字は、グレイスケールのマイケル・ソンネンシャイン(Michael Sonneshein)CEOが、FTXのような倒産した暗号資産(仮想通貨)企業の清算に関連した売りが終わったとして、グレイスケール・ビットコイン・トラスト(Grayscale Bitcoin Trust:GBTC)からの資金流出が 「均衡に達した」と述べた翌日に発表された。

コインベース・インスティテューショナル(Coinbase Institutional)のアナリストは、GBTCの売りが増加しているのは、ジェネシス(Genesis)が破産手続きの一環として売却していることが原因の一部である可能性があると述べている。

GBTCは運用開始以来、150億ドル(約2兆2500億円)近いビットコインの流出を記録し、ほぼ一貫して毎週流出が発生しているため、資産に対する売り圧力を高める要因になっている可能性が高い。

このETFの年間手数料は保有資産の1.5%と同業他社の中では最も高い。一方、フランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton)のEZBCは0.19%という安さだ。

ビットコインは4月11日欧州時間午前現在、7万500ドルをわずかに上回る水準で取引されており、過去24時間で2.0%上昇した。より広範な暗号資産の指標であるコインデスク20指数(CD20)は過去24時間に1.5%上昇した。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Grayscale
|原文:Grayscale Bitcoin ETF Sees Record Lowest Daily Outflow of $18M