エセナのENA、8%急上昇──バイビットがUSDeトークンをデリバティブ取引の担保として採用
  • バイビットはUSDeをデリバティブ取引の担保資産として統合し、トークンに対するビットコインとイーサリアムのスポット取引ペアも上場した。
  • USDeを担保として使用することで、パーペチュアルトレーダーはリスクを減らすことができるとアルベロスのデリバティブトレーダー、ジョシュア・リム氏は述べた。

分散型金融(DeFi)プロトコルのエセナ・ラボ(Ethena Labs)のガバナンストークンであるENAは5月7日、暗号資産(仮想通貨)取引所のバイビット(Bybit)が同プロトコルの「合成ドル(synthetic dollar)」USDeをさまざまな取引活動に統合し、同トークンの有用性を拡大したとのニュースで急上昇した。

プレスリリースによると、バイビットはUSDeをレバレッジをかけた永久先物取引の担保資産として追加し、トークンに対するビットコイン(BTC)とエーテル(ETH)のスポット取引ペアも上場した。

ENAは過去2週間で最高値を更新した後、0.96ドルまでやや後退したが、それでも過去24時間を通して8%以上上昇したことがCoinGeckoのデータで示されている。ENAは、ほぼ横ばいの暗号資産市場ベンチマークであるコインデスク20指数(CD20)をアウトパフォームしている。

バイビットがUSDeを担保資産として受け入れることで、エセナは「中央集権型金融(CeFi)と分散型金融(DeFi)の架け橋となる」と、デリバティブディーラー企業アルベロス(Arbelos)の共同設立者であるジョシュア・リム(Joshua Lim)氏はCoinDeskとのインタビューで述べている。

リム氏は、USDeはそれ自体にショートポジションを埋め込んでいるため、この追加はパーペチュアルトレーダーのリスク軽減に役立つと指摘した。リム氏は「(これは)とても重要な動きだ」と語った。

エセナは今年、トークン化された利回りを生み出す商品で20億ドル(約3100億円、1ドル=155円換算)以上の資金を集め、暗号資産シーンに嵐を巻き起こして最も急成長したDeFiプロトコルの1つとなった。一方で、弱気市場によって傷ついたオブザーバーからは、リスクに対する多くの批判を受けている。

このプロトコルのトークンであるUSDeは、ステーブルコインではなく「合成ドル」と呼ばれ、トークン化された仕組み金融商品である。リド(Lido)のstETHのようなETHの流動性ステーキングデリバティブを裏付け資産として使用し、デリバティブ取引所での同価値のETH永久先物のショートポジションとペアリングすることで、投資家に安定した利回りを提供し、1ドルに固定し続ける。この戦略は「キャッシュ・アンド・キャリー」取引としても知られ、デリバティブの資金調達率(ファンディングレート)を利用して利回りを得る。

最近、このプロトコルはBTCも裏付け資産に加え、ENAと呼ばれるガバナンストークンをデビューさせた。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Ethena’s ENA Jumps 8% as Bybit Endorses USDe Token as Collateral for Derivatives Trading