スペースXの株式に連動したトークン、リパブリックから登場:WSJ
  • 投資会社リパブリック(Republic)は、イーロン・マスク氏のスペースX(SpaceX)の価値を追跡する、ブロックチェーンベースの 「rSpaceX」トークンをローンチする。
  • このトークンは、「Regulation Crowdfunding」に基づいて発行される約束手形であり、トークン保有者は、実際に株式を保有することなく、同社が上場または買収された場合に、その上昇分を現金で受け取ることができる。
  • リパブリックはこのトークンを、INX取引所に上場する予定である。

投資会社のリパブリックは、個人投資家が、テクノロジー業界で最も注目されているスタートアップの1つであるイーロン・マスク氏のスペースXに投資できる機会を提供しようとしている。

ウォール・ストリート・ジャーナル紙(WSJ)によると、リパブリックは今週から、ブロックチェーンベースのrSpaceXトークンを販売する予定だ。このトークンの価値は、非公開企業であるスペースXの価値に連動することになっている。

rSpaceXトークンは、2012年の「JOBS法」の中の「Regulation Crowdfunding」と呼ばれる規定に基づき発行される約束手形である。この規定は、個人投資家への小規模な証券販売を可能にするものだ。

rSpaceXトークンの保有者は、昨年12月に350億ドル(約5兆円、1ドル=145円換算)と評価されたスペースXの株主になるわけではないが、株式の価格変動に参加することになる。

リパブリックは、通常は個人投資家がアクセスできない投資機会を提供することで知られている。WSJの報道によると、今後のトークン発行には、AI企業のオープンAI(OpenAI)とアンソロピック(Anthropic)の価値に連動する約束手形が含まれる可能性がある。

これらのトークンはリパブリックが販売する証券を表しているため、スペースXや他の企業からの許可は不要だと、とリパブリックのCEOであるケンドリック・ニュエン(Kendrick Nguyen)氏は説明した。

投資家は、リパブリックが現在買収を進めている取引所INXでこれらのトークンを取引できるようになる。ただし、1年間の保有期間が設定されている。

暗号資産(仮想通貨)業界では、従来は高所得層に限定されていた投資機会を個人投資家に提供しようとしているプロジェクトが他にもある。

BNBスマートチェーンを基盤とするパイモン・ファイナンス(Paimon Finance)は今週、スペースXの株式へのエクスポージャーを提供するトークン「SPCX」をリリースした。

|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Tada Images / Shutterstock.com
|原文:Tokenized Shares in Elon Musk’s SpaceX Coming From Republic: WSJ