初のSOLステーキングETFが取引開始──アンカレッジ・デジタルがカストディアンに
  • レックス-オスプレイSOL+ステーキングETF(SSK)がシカゴ・オプション取引所(Cboe)で取引を開始した。
  • アンカレッジ・デジタルが資産の保管とステーキングを行う。
  • これは、アメリカで初めて上場した暗号資産ステーキングETFだ。

レックス・シェアーズ(Rex Shares)とオスプレイ・ファンド(Osprey Funds)は、新たに設立したレックス-オスプレイSOL+ステーキングETF(REX-Osprey SOL+Staking ETF:SSK)の独占的なカストディアンおよびステーキングパートナーとしてアンカレッジ・デジタル(Anchorage Digital)を選定した。SSKは、アメリカで上場された最初の暗号資産(仮想通貨)ステーキングETF(上場投資信託)となる。

このファンドは、投資家にソラナ(SOL)への投資機会を提供しつつ、ステーキング報酬を生成するもので、7月2日にシカゴ・オプション取引所(Cboe)で1ユニットあたり25.47ドルで取引を開始した。

既存のビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)の現物ETFとは異なり、SSKは1940年投資会社法に基づき登録されているため、ファンド発行者ではなく、資格を有するカストディアンが基礎資産を保管することが義務付けられている。現在、暗号資産の保管とステーキングの両方を認可されている唯一の連邦規制銀行であるアンカレッジ・デジタルがその役割を担う。

「ステーキングは、暗号資産ETFの次の章だ」と、アンカレッジ・デジタルのCEO兼共同創設者であるネイサン・マッカリー(Nathan McCauley)氏はリリースで述べた。「暗号資産ステーキングETFの発売は、消費者にとって勝利であり、暗号資産エコシステムへの完全なアクセスに向けた重要な一歩だ」。

このETFは、投資家にソラナへの間接的な投資機会を提供するとともに、ブロックチェーンのステーキングメカニズムに参加し、ネットワークのセキュリティ強化に貢献することで追加の収益を生み出す。ステーキングは、特定の暗号資産の保有者がトークンをネットワークにロックすることで報酬を獲得する仕組みで、従来は技術的な知識と暗号資産プロトコルとの直接的なやり取りが必要だった。

レックス・シェアーズとオスプレイは、ステーキングをETFにパッケージ化することで、伝統的な証券口座を通じてより幅広い投資家にこのプロセスへのアクセスを可能にすることを目指している。

SOLは過去24時間で約2.2%上昇し、155ドル前後になっている。

SSKの発売は、暗号資産ETF市場がビットコインやイーサリアムを超えて進化を続け、発行者が規制された取引所にブロックチェーンベースの製品を導入する新たな方法を模索する中で行われた。ステーキングETFの導入は、SEC規制対象の投資ビークル内で収益創出と暗号資産へのエクスポージャーを融合させた、業界にとって新たな局面の到来を告げる投資商品だ。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Solana Staking ETF Opens for Trade, Becoming First Such U.S. Crypto Staking Product