- 季節性はビットコインとイーサリアムに強気シグナル。
- ビットコインの50週SMAに注目。
- XRP/BTCは4年以上のレンジを上抜ける可能性。
- ストラテジー株のマイナス2倍を目指すETFに強気シグナル。
- ドル指数はダブルボトムを形成、Nvidiaの上昇は一服か。
2025年も第4四半期（10-12月期）を迎える。市場環境を読み解くために、以下の重要なチャートを見ていこう。
ビットコインの強気の季節性
季節的なトレンドは、ビットコイン（BTC）とイーサリアム（ETH）に強気な見通しを示している。
Coinglassのデータによると、2013年以来、ビットコインは第4四半期に平均85％のリターンを記録しており、歴史的に最も強気な季節となっている。
月別では11月が最も強く、平均46％の上昇、次いで10月が21％上昇となっている。
イーサリアムも第4四半期は堅調な傾向を示しているが、歴史的に最も高いリターンは第1四半期となっている。
ビットコインの50週SMA
ビットコイン価格は先週5％下落し、弱気シグナルと一致。8月下旬の安値10万7300ドルまで下げる可能性がある。この水準が維持できなければ、焦点は200日単純移動平均線（SMA）の10万4200ドルに移る。
この下落傾向と、ビットコインは半減期後16〜18週でピークを迎えるという歴史的パターンの組み合わせは、さらなる下落を懸念させる。
しかし、価格が50週SMAを上回っている限り、懸念は時期尚早だろう。50週SMAは、2023年初に始まった現在の強気相場において、常にサポートとして機能し、調整局面の終わりを示してきた。
とはいえ、注意が必要だ。現在は9万8900ドル付近にあり、市場全体の方向性を測る重要な水準となっている。
XRP/BTCのエネルギー
「米国政府コイン」などと呼ぶ向きもあるエックス・アール・ピー（XRP）は今年32％上昇した。しかし、ビットコインに対しては、長い間、狭いレンジ相場となっており、相対的な強さは限定的だ。
XRP/BTCペアは2021年初頭から、4年以上にわたる低ボラティリティ状態が続いている。
直近の価格はレンジ上限付近で推移しており、強気派が徐々に主導権を握っていることを示している。長期のレンジ相場から上抜けすれば、蓄積されたエネルギーが解放され、XRPはビットコインに対して力強い上昇を見せるかもしれない。
ストラテジー株の“マイナス2倍”を目指すETFに強気シグナル
ビットコイン・トレジャリー企業の最大手Strategy（ストラテジー）の株価に対して、日次で-2倍のリターンを目指すETF「Defiance Daily Target 2x Short MSTR ETF（SMST）」は強気シグナルを示している。
価格は5カ月ぶりの高値35.65ドルに達し、逆三尊パターンを形成しつつある。
このパターンは通常、強気転換を示すもので、SMSTが大幅な上昇に向かいつつある可能性を示している。
つまり、ビットコインとストラテジーの株価にとっては弱気シグナルとなる。
ドル指数はダブルボトム
仮にFRB利下げ後もドルが底堅く推移すれば、暗号資産を含むリスク資産には逆風となり得る。
先週、ドル指数は上昇し、96.30付近でダブルボトムを形成。これは、強気派にとっては上昇を期待できる環境ができたことを示している。
このまま100.26を超えれば、いわゆるダブルボトムが完成したと見なされ、104.00への上昇余地が開ける。
ただし、96.00を割り込むとリスクテイク、つまり、リスク資産への資金流入が強まる可能性がある。
Nvidiaは天井か？
時価総額で世界最大の上場企業であり、リスク資産の代表銘柄とされるNvidia（エヌビディア）は、2024年6月と11月の高値、2024年8月と2025年4月の安値で示された拡大チャネル上限付近で推移している。
7月下旬以降、この上限トレンドラインで伸び悩んでおり、強気疲れを示している。ここから下落に転じれば、暗号資産をはじめ、世界的なリスクオフ局面の始まりとなる可能性がある。
｜翻訳・編集：CoinDesk JAPAN編集部
｜画像：GimpWorkshop/Pixabay
｜原文：Key Indicators to Watch in Q4: Bitcoin Seasonal Trends, XRP/BTC, Dollar Index, Nvidia, and More
