ライトコイン、1月〜3月で価格は2倍。過去のデータが示す高騰要因とは?

時価総額で4番目に大きい市場を持つ仮想通貨、ライトコイン(LTC)の価格は2019年第1四半期で2倍になり、同通貨は1月〜3月期としては過去最大の上昇幅を記録した。そして4月2日、ビットコインが突然急騰すれば、LTCもさらに値を上げた。

LTCの価格は2日23:05現在、約71.32ドル。1月初めの30ドルから倍以上に上昇した。しかし、2018年は対照的に相場は下方基調が続いた。第1四半期が48.5%、第2四半期は30%下落。第3、第4四半期ではそれぞれ24.6%、49%、値を下げた。

今回の大幅な価格上昇の直接的な要因は不明だが、今夏に発生するマイニング(採掘)報酬の半減が一因の可能性はあるのかもしれない。

LTCのマイニング報酬は8月8日に、25LTCから12.5LTCに半減する。この減額は、マイナーがエコシステムにもたらすLTCの供給量を削減することを意味する。

ライトコインの半減期は4年に1回。データによると、最低でもその6、7ケ月前から価格への影響が見られる傾向にあった。

例えば、2015年1月、ライトコインは、1ドル12セント付近の長期的な安値が続いていたが、7月に8ドル70セント超の高値を記録し、マイニング報酬が50LTCから25LTCに半減された8月25日を迎える前までには4ドルを下回った。

それでは、第1四半期の高騰は、「歴史の繰り返し」の始まりなのだろうか?テクニカルチャートでは、ライトコインが第2四半期にさらに上昇する兆候が見え隠れする。

日足、週足チャート

日足チャートを見ると、相対力指数(RSI=一定期間の値動きの強弱を数値で示したインデックス)は、相場が下落基調にある時の兆候(Lower highs)示した。直近のサポートラインは3月の安値の53ドルだった。

この水準を下抜ける場合、短期的な後退が起こり、200日移動平均線と200週移動平均線が重なる45ドルの扉を開くことになる。

価格の強気モメンタムはどうか?直近の高値である64.20ドルを超えれば、強気基調は一層強まる可能性があった。しかし、3月31日時点では、この可能性は低いとされていた。

月足チャート

LTCは、10カ月移動平均の53.60ドルを超える勢いがあるように見られた。3月31日現在、平均は下方トレンドにあり、弱気ムードを形成していた。言い換えると、これ以上の値上がりが起きたとしても、それは短期的であり、安定的な価格上昇は、平均がボトム(底)に達してから始まるだろうとされていた。

LTCは2017年第1四半期に強気基調に突入するまで、ほぼ一年間10カ月移動平均線周辺で推移していた。

翻訳:Yuta Machida
編集:佐藤茂、浦上早苗
写真:Litecoin image via Shutterstock; charts by Trading View
原文:Up 100%: Litecoin Price Sets Q1 Performance Record