IMFと世銀、“擬似”仮想通貨「Learning Coin」の実験開始:FT報道

国際通貨基金(IMF)と世界銀行が、発行した擬似の仮想通貨をプライベートブロックチェーン上で利用する実験を開始したと、フィナンシャル・タイムズ(FT)が報じた。

FTが2019年4月13日に掲載した記事によると、米ワシントンD.C.に拠点を置く両機関は「Learning Coin(ラーニング・コイン)」と呼ぶ疑似通貨を用いて、ブロックチェーンや暗号資産に関する知見を深めるための取り組みを始めた。実験に使われるLearning Coinには貨幣価値はなく、ビットコインのような仮想通貨でもないという。

IMFは、暗号資産と分散型台帳技術(DLT)の開発は各所で急速に進んだ結果、これらの新しい技術に対する知識ギャップが政治家、政策立案者、エコノミストなどの間で存在していると説明。今回の取り組みで、少なくともIMFと世銀は、知識ギャップを埋め、新技術に対する強い知識基盤を築いてく方針だ。

教育的な目標達成を遂げた職員に対して同コインを付与する仕組みも検討しているという。

編集:佐藤茂
写真:Shutterstock